「心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書」を読んだ感想の続きを書いていきます。
今回は中編です。
前編の記事はこちらです。
それではサクッと本題へ。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
Twitterフォロワー109万人のカリスマTestosteroneと現役精神科医が教えるメンタルの危機管理!
「永遠に生きると思って食事を管理しろ」「睡眠時間を死ぬ気で確保しろ」「悪いことは言わないからとりあえず運動しろ」「うつは甘えではなく脳の誤作動」「不安とどう付き合いながら生きるか」―etc
メンタルにポジティブな影響を与える生活習慣と精神医学の知識をふんだんなエビデンスを交えつつ、誰よりも面白く、熱く伝えます。 生きづらさや悩みを抱えている人たちに心の不調とうまく付き合い、ハッピーな人生の基盤を築くコツを伝授。うつ、発達障害、摂食障害、各種依存症(+グレーゾーンにある人たち)など漫画によるケーススタディも挿入しました。超ストレス社会を生きるあなたのためのバイブルです。
こんな感じの本です。
本書は2部構成になっており、読書感想としては第1部のみから引用します。
※前編:第1章、中編:第2章、後編:第3章
- 第1部 予防 is KING 心と体を守る最強の生活習慣
- 第1章 永遠に生きると思って食事を管理しろ
- 第2章 メンタルがブレやすい人は睡眠時間を死ぬ気で確保しろ
- 第3章 運動はハッピーな人生の基盤になる
- 第2部 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書
いくつか引用と感想
今回の記事では「第1部 第2章 メンタルがブレやすい人は睡眠時間を死ぬ気で確保しろ」から、いくつか引用してみます。
また本書は会話形式になっており、登場人物は以下の通りです(敬称略)。
- Testosterone:https://twitter.com/badassceo
- 岡:精神科医
- 久保:博士(スポーツ科学)
すごくざっくりですが、この方々の会話形式で進みます。
どのくらい寝ればいいのか?
【久保】まず、絶対的な睡眠時間量の問題から見ていきましょう。理想的な睡眠時間については多くの研究機関からさまざまな指針が提示されていますが、ここではNational Sleep Foundation(国立睡眠財団)という米国の組織が提示している年齢別の睡眠時間の指針を紹介いたします。
【Testosterone】ちなみに、WHO(世界保健機関)も大人は平均して8時間の睡眠が必要だと明言している。雑だが、そう神経質になり過ぎても良くないので、この本を読んでいる読者の皆さんは8時間前後という数字を意識しておくといいだろう。
――なるほど、乳幼児や児童がたくさん寝なければいけないのは当然として、大人になってからも7-9時間ぐらいは寝る必要があるんですね。普通の会社員が朝6時ぐらいに起きるとすると、7時間寝るためには就寝時間が午後11時。通勤時間などを考えると平日はなかなか難しいかもしれませんね。
【久保】はい、そうなんです。先進国の人ほど睡眠時間が足りていないという調査があり、日本人の平均睡眠時間は6.5時間に過ぎないと言われています。さらに睡眠時間が6時間未満の人が40%以上もいると言われています。
【Testosterone】量isキング。何事においても一緒だが、質は量のあとに付いてくる。まずは細かいことは気にせず睡眠の絶対量を確保しよう。いろんな小技を使って睡眠の質を上げることにより睡眠時間を削ろうとかいう考えは捨ててください。量isキングです(大切なので二回目)。
まずは今回の引用の序盤に書かれている、国立睡眠財団が提示している「年齢別の睡眠時間の指針」に関して。
本書では表が載っていますが、それをそのまま引用するわけにはいかなので同じような内容が書かれているサイトをリンクしておきます。
自分の場合は「7-9時間」が推奨睡眠時間でした。
そしてWHOでは8時間の睡眠が必要だと明言しているとのこと。
正直なところ、「8時間は多いな…」と思ってしまいました。
8時間寝ると「寝過ぎた…」「もう少し早めに起きてたら何かできたな…」という感覚になってしまいます。
この感覚がある時点で睡眠時間に対する感覚がマヒしているというか、軽視してしまっているというか…普段の生活にゆとりがないのかもしれないなと思いました。
8時間寝たら「よく寝た!」という感覚が健全なのかなと。
ちなみに今はだいたい7時間くらいで、推奨睡眠時間にギリギリ到達しています。
仕事が忙しい時期は6時間くらいで、日によっては6時間未満だったりもしました。
「6時間未満の人が40%以上もいる」と書かれているため安心はするものの、そこで安心してはいけない気もしますね。
睡眠不足は食欲爆発にも繋がりそうなので、気を付けたいところ。
朝の日光があなたの就寝時間を決める?
【久保】夜、いい睡眠をとるためには、日中の行動も大事になってきます。先ほども少し触れましたが、眠りを促すと言われているメラトニンというホルモンがあります。メラトニンと日光の関係について調べた研究によると、朝、太陽の光を浴びることによって12-14時間後のメラトニン生成量が増えるとされています。そのため、起床後に日光を浴びることが夜の睡眠に良い影響を与える可能性があります。人工の光でも一定の効果があるようですので、逆に深夜にコンビニなどで強い光を浴びてしまうと、睡眠リズムに影響がある可能性があると考えられます。
――たとえば起床後の朝7時に太陽の光を浴びれば、14時間後の21時ごろからメラトニンの生成量が増えてくるので、いい眠りが期待できそうですね。
【久保】はい。さらにこの研究は、太陽の光を浴びることで不安と不眠が改善される可能性があることも示唆しています。
――そういえば朝、太陽の光を浴びると覚醒するというか、目がぱっと覚めるような感覚があるような気もします。
【久保】太陽光を浴びることは数分でも効果があり、雨や曇りで太陽が見えなくても光はちゃんと届くようです。人間の体内時計は24時間よりも若干長いと言われていて、太陽光を浴びることでそのズレを修正することができる可能性があると言われています。ただ、概日リズム、いわゆる「体内時計」に関連する時計遺伝子についてはまだわかっていないことも多いので、今後の研究を楽しみに待ちましょう。
睡眠関連の本だと「太陽の光を浴びる」「それにより概日リズム(サーカディアンリズム)が整う」といった内容はよく登場します。
これまでも何度か引用しています。
せっかくなのでリンクしておきます。
ただ、太陽の光を浴びることで「不眠」が改善される可能性があるのは分かりますが、「不安」も改善される可能性があるというのは初めて知った情報かもしれません。
自分は不安になりやすいタイプなので、その改善のために太陽の光を頼るのは良さそうです。
もともと部屋をカーテンで閉め切ったりはしませんし、朝になれば自然と太陽の光が入ってくる感じではあります。
ですがもっと積極的に太陽の光を浴びた方が良いのかもしれません。
リモートワーク主体なので外出(出勤)しなくてもよくなったのですが、日によっては一度も外出せずに日が暮れてしまうこともあります。
日が暮れてから外出するよりは、休憩も兼ねて日中に外出して積極的に太陽の光を浴びた方が良さそうです。
睡眠の質を高める運動習慣
【久保】睡眠は、急速眼球運動(Rapid Eye Movement)を伴うレム睡眠とノンレム睡眠に分類され、ノンレム睡眠のうち、非活動状態であることを示す「徐行運転のようにゆっくりとした波形」の脳波が出現する睡眠を徐波睡眠と呼びます。徐波睡眠は一晩の睡眠のうち、もっとも深い眠りである最初の90分のうちに多く見られると言われており、熟眠感と関連があるとされています。Kubitzら(1996)によると、運動習慣ができると、徐波睡眠が長くなり、全体の睡眠時間も長くなることがわかっています。
――つまり、運動するとよく眠れるということですか?
【久保】はい、青少年を対象とした運動と睡眠についての研究でも高強度の運動をしている子たちの方が、睡眠時間が長かったという結果が出ています。身体を動かすことによる心地良い疲労感が質の高い睡眠をもたらすと考えていいと思います。
――これは納得感がありますね!
(中略)
【Testosterone】またまた個人的な体感の話になっちゃって申し訳ないんだけど、俺は割と激しめの運動を好むので、理想を言えば寝る4時間前、最低でも2時間前には運動を終わらせておかないと、交感神経が優位になっちゃって全然眠れない。個人差があるので、「最近眠りが浅いなぁ」と感じたら、要因の一つとして運動する時間帯に着目してみるぐらいの感覚で良いと思う。
日中にしっかり運動して体が疲れた状態で寝た日は、ぐっすり眠れた感じがするのは何度も体験しています。
逆に休みの日などに一度も外出せず、体が疲れていない状態で寝た日は、眠りが浅い感じがするのも何度も体験しています。
これらは自分に限らず、多くの人が体験しているかなと思います。
なので運動習慣と熟眠感の関連は、多くの人が納得する内容かなと。
運動習慣に加えて、就寝90分前の入浴も「徐波睡眠」に関係しそうです。
入浴と熟眠感(徐波睡眠)の関連については、以下の引用リンクで触れています。
さらに熟眠感を得たい人は、ぜひお試しください。
ただ運動習慣を取り入れるにしても、時間帯については要注意とのこと。
Testosteroneさんのは個人的な体感ですが、寝る直前にハードな運動をしたら目が冴えてしまうのは容易に想像がつくかなと思います。
おわりに
ということで「心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書(中編)」として書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- どのくらい寝ればいいのか?
- 朝の日光があなたの就寝時間を決める?
- 睡眠の質を高める運動習慣
の3つでした。
睡眠関連の本はこれまで何冊も読んでいるため、見覚えのある内容がチラホラありました。
ですが睡眠とメンタルを関連させることで、新たな視点も加わった感じで良かったです。
「心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。
- 【感想】『心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書』[前編]
- 【感想】『心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書』[中編] ← 今回の記事
- 【感想】『心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書』[後編]
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