みやもとブログ

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【感想】『科学的に「苦手意識」をなくす技術』[前編] 「イヤな記憶」は寝ると消える

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『科学的に「苦手意識」をなくす技術』こちらの本、読みました。

科学的に「苦手意識」をなくす技術 (PandaPublishing)

本書の著者である西多昌規さんの本は今回で3冊目です。
これまでの読書感想は、この記事の最後に関連記事としてリンクしておきます。

なお、本書の読書感想は「前編」「後編」の2つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編としてアレコレ書いていきます。

本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

誰も一つくらいは“苦手意識”があるのではないかと思います。

しかし、あなたのその“苦手”は、実は過去の「失敗の記憶」にすぎません。
自分は意識していなくても、脳にこびりついている「失敗の記憶」が苦手や不安をつくってしまっているのです。

なので、あなたをダメにしている失敗(心の傷)を消していけば、きっと心のモヤモヤが消え去り、自分に自信がもてます。
「失敗」をコントロールできれば、心も身体も軽くなり少しずつ毎日が楽になります!

ちょっとした気づきや実践によって、不安を解消し、気分をリセットすることができる脳科学メソッドを紹介していきます。

こんな感じの本です。

勝手に200ページくらいあるものだと思っていたら、84ページと薄めの本でした。
ですが内容は薄くなく、かなり地に足付いた内容に感じました。

地に足付いたというか、自分の思考回路にかなりフィットした解説と対策内容に感じました。

著者情報

本書の著者である西多昌規さんの公式ホームページがありました。

ホームページの中から「プロフィール」ページをリンクしておきます。

masakinishida.com

いくつか引用と感想

「イヤな記憶」は寝ると消える

睡眠は思ったよりも効く

「もう今日は最悪だったから、寝て忘れることにしよう」
そんなセリフを聞くと、「脳天気な人だな」「お気楽な性格だな」という印象を持つかもしれません。
「イヤな思いは眠ったって消えるはずがない」と思う方は多いのではないでしょうか。実は、「イヤな思いは寝て忘れる」というのは、科学的に間違っていない行動なのです。気持ちの切り替えに一番いい行動、それは十分な睡眠です。

自分もかなりイヤなことがあった日は、さっさと寝るようにしています。

いつもなら仕事から帰ってきて、プライベートに切り替えるためにゲームをしたりします。
仕事が終わったら即プライベートに切り替えられるのが理想なのですが、自分はなかなかそうはいかず。

うまく切り替えるためにアレコレ試行錯誤した結果、ゲームによる切り替えが自分には合っていました。
普段ならそれでプライベートに切り替わります。

ですがかなりイヤなことがあった日は、ゲームするだけではうまく切り替えられないことが経験上分かっています。
なのでそういった時は、とにかくさっさと寝るようにしています。

今回の引用からすると、さっさと寝る行動は間違ってなかったようです。

科学的にぐっすり眠るコツ

もちろん、十分な睡眠を取るだけで、記憶を完全に消し去ることができるわけではありません。しかし人間の脳には、不愉快でネガティブな記憶を消化し、自発的に思い出す頻度を減らすというメカニズムがそもそも備わっています。
そういう意味では、「寝て忘れる」のではなく「眠ることで気にならなくなる」という表現のほうが正しいかもしれません。睡眠というものに、失敗の記憶を遠くに追いやる効果があることは間違いありません。

反対に、寝不足の状態が続くことは、小さなネガティブ記憶をいつまでも脳の中に残し、その記憶に引きずられることにつながります。
ぐっすり眠るコツは、日常生活の基本的な習慣に基づいています。朝の光を浴びれば、睡眠のホルモン、メラトニンの分泌を活発にし、適度に運動して身体を疲れさせておくことも、忘れてはいけません。

今回の内容で一番引用したかったのは「眠ることで気にならなくなる」の部分です。

「寝て忘れる」という表現でも共感できるのですが、「眠ることで気にならなくなる」の表現の方がより共感できます。
「失敗の記憶を遠くに追いやる」という表現もしっくりきます。

自分の感覚で表現してみると、「眠ることでイヤな記憶が薄まる」感じです。
表現的には近いニュアンスかなと思います。

この辺りの表現が自分にはかなり納得感があり、本書全体に満足度に繋がった気がします。

ちなみに今回の引用に続く形で「ブルーライト」に関して言及しています。
本書の発売が2017年のようなので、ちょうどスマホの普及率が伸びていた時期かなと思います。

夜はなるべくスマホ使用を控えめにするなど、ブルーライトを避ける行動をすることが睡眠のコツなようです。
睡眠関連の本でお馴染みの内容です。

悩みは自分だけで見るのではなく、他人に見てもらう

悩みは自分で判断すると、悪くなりやすい

今の社会の中で生活しながら、「自分にはまったく悩みがない」と言い切れる人は、ほとんどいないでしょう。ほんの小さなことから重大なことまで、人はそれぞれ温度差・深刻度の違う悩みを抱えているものです。
この悩みにとらわれなくするためには、どうすればいいでしょう。
ここで考えてほしいのは、その「小さい」「重大」といった悩みの大きさを、悩んでいる本人が判断しているということです。
悩んでいる本人が下した評価というものは、往々にして間違っていることが多いのです。心理学者のデビッド・D・バーンズは、「決して真実ではないことで勝手に思い違いをして、惨めな気持ちになっているのだ」と、悩みに対する自己評価は、歪みを生むと指摘しています。
それでは悩みの本質を的確に捉えるためにはどうしたらいいのでしょうか。

ひとつは、「悩みを添削する方法」があります。
プロによるカウンセリングはもちろんのこと、「友人に相談する」というやり方も立派な添削方法のひとつです。
どちらの場合も考えるべきなのは、答えはひとつではなく、しかも添削された内容は必ずしも正しいわけではないということ。
この添削は、100%正しい答えや神のお告げのような助言を得ることを目的とするのではなく、自分の悩みを一度アウトプットして、それまで見えなかったものを明らかにするために行うものです。
他者に話し、その意見を受け入れる素直さを持つことで、今まで気づけなかった問題や無意識のうちに避けていた問題を明確にすることができます。

「悩みの大きさを、悩んでいる本人が判断している」という部分が印象的でした。
自分の中で悩みが巡っている間に、勝手に大きなものになってしまうことがこれまで何度もあった気がします。

悩みに対する自己評価は、的外れになってしまっている可能性が高いです。
そこで悩みの本質を的確に捉えるために、本書では「悩みを添削する方法」を推奨しているようです。

プロによるカウンセリングは正直ハードルが高そうなので、「友人に相談する」が実践しやすそうです。
誰かに話すとなると、自分の中で悩みの内容を整理する必要があります。
その整理する過程も大事なポイントかなと思っています。

「答えはひとつではない」「添削された内容は必ずしも正しいわけではない」といったあたりも現実的で良かったです。
この辺りの塩梅が自分には合っていて、本書の著者である西多さんの本を他にも読んでみたくなりました。

悩んだときは、「どこから見ているか」を見直してみる

もうひとつ、「自分を客観視すること」も大事です。
客観視するための方法はいくつかありますが、「自分自身を高い場所から眺めるイメージを持つ」というものがあります。
精神科医であり、ハーバード・ビジネス・スクールの教授でもあるロナルド・A・ハイフェッツ氏は、たとえば立食パーティで動きまわる自分自身をイメージし、それを会場の2階席から眺めるように捉えることで、自己客観化のスキルを身につけられると提言しています。
悩みを抱えて身動きが取れない。
そんなときは、2階席、またはビルの屋上から、自分がどう見えるかイメージしてみてください。置かれた状況と自分自身を客観視することができ、悩み自体も「案外小さいもの」と気づくことができます。
また、「あの人だったらどう考えるかと想像してみる」のも、客観化のいい方法です。ときには他人の脳を借りてみるのです。
間違いの多い「悩みへの評価」を正すこと。それが悩みとうまく付き合うために必要です。他者に添削してもらうこと、過去の経験を思い起こして比較してみること、そして自身を客観視することが、悩みの本質を捉える助けになるはずです。

こちらは先ほどの「悩みを添削する方法」とは違い、他人を巻き込まない自己完結の方法ですね。
他人を巻き込むのが苦手な自分にとっては、こちらの方が実践しやすいです。

悩んでいる時は視野が狭くなっている時が多いかなと思います。
なのでこういった「自分自身を高い場所から眺めるイメージを持つ」と、視野が広がる感じがします。

悩んでる最中に「視野が狭くなってるな」「客観視してみよう」と冷静に判断できるかはアヤシイところですが、なんとかこういった習慣は組み込みたいものです。

「あの人だったらどう考えるかと想像してみる」のも効果がありそうです。
自分以外の人で想像することで、自然と客観視に繋がるわけですね。

悩んだときの思考のクセを変えることは簡単ではないとは思いますが、「自分を客観視すること」を意識できたらなと思います。

おわりに

ということで『科学的に「苦手意識」をなくす技術(前編)』として書いてみました。

今回の記事で引用したのは

  • 「イヤな記憶」は寝ると消える
  • 悩みは自分だけで見るのではなく、他人に見てもらう

の2つでした。

本書の内容は、自分にかなりフィットしていた気がします。
本書の著者である西多さんの本は他にも読んでいますが、メンタル寄りの内容がフィットしやすいのかもしれません。

西多さんは精神科医で、メンタル寄りの本も多く出しているようです。
なのでその中から探して読んでみようと思います。

次回は『科学的に「苦手意識」をなくす技術(後編)』としてアレコレ書いていきます。

(追記)
後編の記事を書きました。
こちらも良ければぜひ。

miya-moto-blog.hatenablog.com

関連記事

本書の著者、西多昌規さんの本は他にも読んでいます。
こちらも良ければぜひ。

読書感想リンク

「集中力」を高める技術 (だいわ文庫)

医師が教える幸せな人がやめている36の習慣

科学的に「苦手意識」をなくす技術 (PandaPublishing)

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