『できるリーダーは、「これ」しかやらない』を読んだ感想の続きを書いていきます。
今回は後編です。
前編の記事はこちらです。
それではサクッと本題へ。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
★発売1年で10万部突破!忙しい管理職を中心に大好評!
★累計18万部突破!★リーダーが「力の入れどころ」をほんの少し変えるだけで、メンバーは自ら動き出す!
★リーダーの9割は知らない「正しい頑張りどころ」と「任せ方のコツ」がわかる本!
こんな感じの本です。
ここは前回の記事と同様です。
著者情報
伊庭正康さんは「(株)らしさラボ代表取締役、営業コンサルタント」という肩書のようです。
「らしさラボ」でネット検索してみたところ、公式ホームページがありました。
ホームページの中から「プロフィール」ページをリンクしておきます。
YouTubeチャンネルもありました。
こちらもリンクしておきます。
いくつか引用と感想
細かく指示しないと不安になるのは、気にしすぎ?
「マイクロマネジメント」が、部下のチャレンジ精神を奪う
マイクロマネジメントという言葉をご存知でしょうか。
細かく部下に指示をしすぎてしまう状態のことを言います。「わかっていると思うけど、翌朝までに、この箇所に記入をしておいてね」
「企画書ができたら、事前に見せてね。間違いがあったらいけないからね」
「お礼の手紙は、すぐにださなきゃダメだよ」右の傍線を引いた箇所をご覧ください。
「できていないとダメだからね」と言っているわけですから、やさしそうな表現であっても、言われたほうは、かなり窮屈に感じてしまいます。
自分も部下には細かく依頼してしまいがちです。
依頼する時点で自分が把握している情報を、全て伝えようとしてしまいます。
その結果として、依頼事項が細かくなってしまうんですよね。
今回の引用の内容にはドキッとしました。
依頼した後はそこまで細かく指示はしていないはずで、マイクロマネジメントにはなっていないはず…。
とはいえ、意識しておかないとそうなってしまいそうな気もします。
気を付けたいところ。
不安になるべきは、部下の「成長」を止めてしまうこと
責任感がある上司ほど、マイクロマネジメントに陥りやすいものです。
そこで、その責任感を「目先のこと」ではなく、「部下を成長させること」に向けてみると、マイクロマネジメントを手放しやすくなります。
「やらされた仕事」では成長ができないことは、心理学が実証しています。(※①)
「目標は未達成だったけど、上司の言う通りに電話を30件かけたのでOK」といったように、他責にしがちになるからです。そこで「自己決定感」に着目してみてください。
自己決定感とは、「自分がそれを決めた」という感覚のことを言います。
この自己決定感が高いと、失敗をしても次の成長に活かすことができる、というのです。
「目標は未達成だった。こうしておけばよかったな。よし、次はこうしよう」と「反省」をし、次に活かすようになります。※①エドワード・デシとリチャード・ライアンの「自己決定理論」
マイクロマネジメントはたしかに、「目先のこと」に注目してしまっている気がします。
前編の記事でも触れていますが、任せられないと部下の成長を遅らせてしまうようです。
部下の成長を遅らせてしまうことと、今回の引用で触れている「部下を成長させること」に注目すればマイクロマネジメントは手放しやすくなりそうです。
今回の引用で触れている「自己決定感」に着目するのは大事ですね。
これまでを振り返ると、細かく指示して部下の自己決定感を低めてしまっているケースが何度かあった気がします。
それだと「やらされた感」が強く出てしまいますし、他責になりがちなのも納得です。
自己決定感が高ければ他責になりにくいでしょうし、次に活かすマインドになれば成長するルートに入っていく感じがしますね。
プレイヤー上がりのリーダーが失敗する、最大の理由
今や人事のオピニオンリーダーの1人、サイバーエージェント取締役の曽山哲人氏に「リーダーになるにあたっての注意点」を尋ねたインタビュー記事(「ログミー」2017年4月27日)は参考になります。
「これは簡単ですよ。自分のやり方を押しつけないこと。(中略)プレイヤー上がりでリーダーになる人が失敗するのは、これが理由なんです。(中略)できるリーダーは、メンバーにやり方を考えさせる。ダメなリーダーは、自分のやり方を押しつける」
実に、本質をついた言葉ではないでしょうか。
自分がこれまでやった方法の中で、うまくいった方法はどうしても共有したくなります。
共有すること自体は良いと思うのですが、もしかしたら押しつける形になってしまっているかもしれません。
「自分のやり方を押しつけないこと」
これは肝に銘じたいなと思いました。
今回の引用の元ネタを探してみたところ、以下の記事がヒットしました。
一応リンクしておきます。
おわりに
ということで『できるリーダーは、「これ」しかやらない(後編)』として書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- 細かく指示しないと不安になるのは、気にしすぎ?
- 「マイクロマネジメント」が、部下のチャレンジ精神を奪う
- 不安になるべきは、部下の「成長」を止めてしまうこと
- プレイヤー上がりのリーダーが失敗する、最大の理由
といった内容でした。
「マイクロマネジメントにならないように気を付けないとな…」と思いました。
ついつい「ミスがないように」「抜け漏れがないように」といった意識からアレコレ細かく確認してしまうのですが、その影響で部下の成長を遅らせてしまうのは避けたいところ。
丸投げするのも良くないですが、密にコミュニケーションを取り過ぎるのも良くないよな…と。
自分のスタンスを見直すきっかけになりました。
前編の記事、改めてもう一度リンクしておきます。
こちらも良ければぜひ。
関連記事
本書の著者である伊庭正康さんの本は他にも読んでいます。
こちらも良ければぜひ。
本 | 読書感想リンク |
---|---|