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【感想】『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』[中編] 余計な単語を削ってみる

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「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング」を読んだ感想の続きを書いていきます。

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ

今回は中編です。

前編の記事はこちらです。

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それではサクッと本題へ。

本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

「書けないカギは書く前にあり」。毎月3,000本以上の記事を配信し続けるカルチャーニュースサイト「ナタリー」で実践されている文章の書き方を、一般向けに解説する初めての書籍です。通称「唐木ゼミ」と呼ばれる社内勉強会で新人育成を担当する著者が、「悩まず書くためにプラモデルを準備する」「事実・ロジック・言葉づかいの順に積み上げる」など独特の概念を通じて、文章を構造的に書くための方法をわかりやすく教えます。文章の具体的な改善ポイントも解説。企画書、報告書、レポート、ブログ、SNSなどあらゆる文章に有効です。

こんな感じの本です。

ここは前回の記事と同様です。

いくつか引用と感想

今回の記事では「第3章 もっと明快に」から、いくつか引用してみます。

余計な単語を削ってみる

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オバチャーンというアイドルグループは、平均年齢63.5歳の大阪のアイドルグループそしてオバチャーンの新曲は、とても陽気でハイテンションなスカナンバーに仕上がっている。しかも関西のスカバンドTHE MICETEETHが演奏を務めている。
オバチャーンは平均年齢63.5歳の大阪のアイドルグループ。新曲は陽気なスカナンバーに仕上がっており、関西のスカバンドTHE MICETEETHが演奏を務めている。

文章をタイトに締めていくにあたって、まずは余計な言葉を削っていきましょう。例文では以下のポイントをチェックしました。順に見ていきましょう。

1 接続詞を削る
2 重複を削る
3 「という」を削る
4 代名詞を削る
5 修飾語を削る

改善前の文章でも内容は伝わりますが、冗長な感じやくどい感じがしますね。
改善後の文章は淡々とした印象もありますが、「どういったアイドルグループか」「どういった曲か」がスパッと伝わってきて分かりやすいです。

本書では今回の引用に続く形で、余計な言葉を削るポイントをそれぞれ詳しく解説しています。
そこを全て引用すると長くなってしまうので割愛しました。
詳しく知りたい人は本書を読んで頂ければと思います。

少し脱線しますが、「オバチャーン」というアイドルグループは初耳でした。
ネット検索してみたところ、まさに今回の例文に該当すると思われるナタリーの記事を見つけました。

natalie.mu

こういった例文は、他の文章術の本にはない本書のユニークな部分かなと思います。

「が」や「で」で文章をだらだらとつなげない

初の海外ライブとなった台湾公演だが、現地のファンが多数集まり、会場は開演前から異様な熱気に包まれていた。
初の海外ライブとなった台湾公演には、現地のファンが多数集まり、会場は開演前から異様な熱気に包まれていた。

接続助詞の「が」には、2つの文章をあいまいにつなぐとても便利な機能があります。「今日は晴れだが、洗濯でもしようか。」「勘違いしていたが、今日は水曜日だった。」などと、日常会話でもよく使います。
一方で「が」は、逆説のイメージが強い接続助詞でもあります。原文は間違いではありませんが、「初の海外ライブとなった台湾公演だが」まで読むと、何か悪いことが起きたようにも読めます。しかし後半は逆説の内容にはなっていません。実際にはライブは大成功だったわけですから、「台湾公演には」と順接でつないだほうが、ストレートで伝わりやすい文章になります。

接続助詞の「が」は便利ですよね。
このブログでも、「~ですが、」という使い方をよくしています。

ただ、便利すぎることで1文が妙に長くなってしまうこともあります。
これに関しては以前の記事でも引用しています。

関連記事

ビジネス文章力の基本 ダメ出しされない文書が書ける77のルール

【感想】『ビジネス文章力の基本』[後編] - 安易に「が」を使わない

「が」は便利でよく使いますが、使いすぎて1文が長くなりすぎないように気を付けています。

また、今回の引用でも触れている通り、「が」は逆説のイメージが強いです。
「が」に続く文章が逆説の内容でないなら、あまり使わない方が良いのかもしれません。

上記の引用リンクにも書かれていますが、「が」でつながずに2つの文に分けるのも1つの案かなと思います。

翻訳文体にご用心

私は休みを取ることができるでしょう。
私は休みを取れるでしょう。

冗長表現の一ジャンルとして、私が「翻訳文体」と呼んでいる言葉づかいがあります。翻訳文体とは、海外文学の翻訳ものなどでよく見かけられる、持って回った言い回しのことを指します。
原文は単純に文字数が多く、回りくどい言い方になっていることがわかると思います。

翻訳文体にはけっこう苦手意識があります。
翻訳本は途中で挫折することが多く、若干避けている気がします。
回りくどい言い方との相性が良くないのかもしれません。

翻訳文体には苦手意識があるのに、自分の文章はわりと回りくどい表現になっている気もします。
これは直さないとですね。
スパッと端的に書かれている文章に憧れます。

ただ、たまに好きな翻訳文体があったりします。
以下の本はけっこう好きな翻訳文体でした。
読書感想も書いているので、リンクしておきます。

読書感想リンク

最新科学が証明した 睡眠にいいことベスト211

最新科学が証明した 脳にいいことベスト211

おわりに

ということで「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング(中編)」として書いてみました。

今回の記事で引用したのは

  • 余計な単語を削ってみる
  • 「が」や「で」で文章をだらだらとつなげない
  • 翻訳文体にご用心

の3つでした。

こういった文章術の本を読む度、「自分の文章は大丈夫か…?」となってしまいます。
それによって文章を書くスピードが鈍る感じもあるのですが、「これで文章がより良くなるなら…!」という気持ちで定期的に読んでいます。

実際に自分の書く文章がより良くなっているかは分かりませんが、自分の文章を客観的に振り返る良い機会だなと思っています。

「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。

関連記事

文章術関連の本は他にも読んでいます。
こちらも良ければぜひ。

読書感想リンク

「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。

文章の鬼100則

ビジネス文章力の基本 ダメ出しされない文書が書ける77のルール

文章力の基本 簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック

文章力を伸ばす

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ

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