「ビジネス文章力の基本」こちらの本、読みました。
文章術関連の本は『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』「文章の鬼100則」に続いて3冊目です。
なお、本書の読書感想は「前編」「中編」「後編」の3つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編としてアレコレ書いていきます。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
10年間、部下の文章を添削しつづけた著者が教える「超」実用的なビジネス文章術。
「いつも上司にダメ出しされる」
「部下の書く文章が使えない。何度言っても直らない」
多くのビジネスマンが、そんな悩みを抱えています。
では「使える」「一発OKになる」文章にするには、どうすればいいのでしょうか?じつはそんなに難しいことではありません。
「短く単純に書く」「形式にはめる」「読み手に予測させる」
この3つのキーワードを頭において書くだけです。
こんな感じの本です。
本タイトルに「ビジネス文章力」とあり、ビジネス寄りな内容ではあります。
ですが、ビジネスで括るには少しもったいないくらいの内容でした。
いくつか引用と感想
ビジネス文章力を磨く3つのキーワード
ビジネス文書に求められる文章力は、語彙の多さや気の利いた表現ができることではありません。むしろ、そうした文章力が邪魔になることすらあります。
この本では、よいビジネス文書を書く「鉄則」を学んでいただきます。
よいビジネス文書とは、伝えるべきことを明確に、過不足なく、説得力のある文章で書いた文書です。すなわち、ビジネスにおいて”使える”文書であることです。使える文書を書くには、小説やブログを書くのとは違う、ビジネス文章術を身につける必要があります。
そのための大事なキーワードが、次の3つです。キーワード①「短単」
キーワード②「形式」
キーワード③「予測」本書で紹介する77のルールのうちの多くは、これら3つのキーワードに紐づけられます。
「序章」に書かれていた内容を引用してみました。
キーワードとして挙げられている3つとも大切な内容に感じました。
特に1つ目のキーワード「短単」は、他の文章術の本でも似たニュアンスのことが書かれていることが多いです。
「小説やブログを書くのとは違う…」ということで、それをブログで読書感想として書くのはちょっとどうなんだ?という気もしますが、普通にブログを書くうえでも勉強になる内容が多いように感じました。
ということで、引用で挙げている3つのキーワードもそれぞれ引用してみます。
キーワード①「短単」
ビジネス文書は、短く単純な1文、短く単純な文章で書きます。読みやすく、誤解を生まない文章です。
「短単」という日本語はありません。筆者の造語です。
この「短単」というキーワードは、文章全体、そしてその構成要素である1文は短いこと、単純であることが必要である、という意味です。なぜか?
答えは簡単です。読み手の立ち場になって想像してみれば、すぐにわかります。
得られる情報が同じなら、長い文章を読ませられるより、短い文章のほうがいいに決まっているからです。
また単純な文章ならば、容易に理解することができます。誤解も生まれません。よいビジネス文書を書くには、短く単純な1文、短く単純な文章を書くこと。
「短単」が第1のキーワードです。
今回の引用を読んで、以前の記事で引用した内容を2つ思い出しました。
1つ目は「文章はシンプルに」です。
上記引用の本はランキング形式の本で、「文章はシンプルに」は1位になっています。
「短単」のうち、どちらかというと「単」の方に近いニュアンスかなと。
2つ目は「短いことはいいことだ」です。
こちらは「短単」のうち、どちらかというと「短」の方に近いニュアンスかなと。
「短単」というキーワードは覚えやすくて良いですね。
そりゃ短い文章でしっかり読み手に伝わるのが一番良いですし、長い文章でかえって誤解が生まれたりするのも納得です。
短い文章だと、なんとなく情報が不足している気がして、ついアレコレ足してしまいます。
それが裏目に出てしまい、誤解が生まれてしまうということですね。
短い文章にしすぎて情報不足になってしまうのは良くないですが、アレコレ無駄に足さないように気を付けないとですね。
キーワード②「形式」
ビジネス文書に、ミステリー小説のような構成(最後まで結論がわからない)や奇をてらったレイアウトは不要です。多彩な文章表現も必要ありません。
日本語には、「形式」があります。たとえば、段落を作るとか、段落の頭は1文字分下げるとか、小学校で習う作文の基本もその1つです。
これ以外にも、本書の中で紹介するいくつかの形式を愚直に守ることにより、読み手にとって理解しやすい文章を書くことができます。また、形式を守ることにより、文章はいつも一定の枠にはめられます。したがって、「何から書こうか、どういうレイアウトにしようか」といったことに思い悩む必要がなくなります。
さらに、形式に当てはめることにより、余計なことを書いたり、逆に必要なことを書き漏らしたりするのを防ぐことができるので、短時間で一定水準の文書が書けるようになります。「形式」が第2のキーワードです。
今回の引用も、以前の記事で引用した内容を思い出しました。
それが「伝わる文章には型がある」です。
上記引用の本はランキング形式の本で、「伝わる文章には型がある」は2位になっています。
先ほどの「文章はシンプルに」が1位なので、ともにランキング上位ということになります。
とはいえ、上記引用の「型」ではPREP法などの「文章の流れを示すパターン」のことに関して触れています。
それに対して今回の引用で書かれている「形式」は、段落や字下げに関して触れています。(他にもあるとは思いますが。)
なのでちょっとレイヤーが違う内容かもしれませんが、「文章をいつも一定の枠にはめる」というニュアンスは似ているかなと思います。
キーワード③「予測」
議案名、標題、ナンバリング、接続語などを効果的に使って、読み手に文書の内容を予測するヒントを与えます。大事なのは、読み手の予測を裏切らないことです。
議案名、標題、ナンバリング、接続語などを手がかりに、読み手は「何が書かれているか」を予測します。そして、その予測どおりの内容が書かれていると、「予測→予測の確認」というプロセスを経て、読み手の理解が深まります。
たとえば、「したがって」という接続語があれば、次に結論がくる、ということが予測できます。それと同時に、次にくる事実が重要である、ということも予測できます。
そこでビジネス文書は、予測させ、その予測どおりの記述をすることで読み手の理解を深めるように書くことが大事です。
「予測」が第3のキーワードです。
今回の引用も、以前の記事で引用した内容を思い出しました。
それが「見出しは行き先掲示板」です。
上記の引用では「見出し」の重要性に関して書かれています。
今回の引用では「表題」が見出しに近いニュアンスかなと思います。
今回の引用では他にも「議案名」「ナンバリング」「接続語」なども挙げていますが、見出しにも予測を助ける効果がありそうです。
また、今回の引用には「予測どおりの記述をすることで読み手の理解を深める」と書かれていますが、読み手の負荷を下げる効果もあるかなと思います。
予測させることで、読み手をうまくアテンドするようなイメージでしょうか。
おわりに
ということで「ビジネス文章力の基本(前編)」として書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- ビジネス文章力を磨く3つのキーワード
- キーワード①「短単」
- キーワード②「形式」
- キーワード③「予測」
の4つでした。
今回の4つの引用は全て、序章に書かれていた内容です。
序章でさっそく興味深い内容が多くあったので引用してみました。
中でも『キーワード①「短単」』は他の文章術の本でもよく見かける内容なので納得感がありました。
「ビジネス文章力の基本」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。
- 【感想】『ビジネス文章力の基本』[前編] ← 今回の記事
- 【感想】『ビジネス文章力の基本』[中編]
- 【感想】『ビジネス文章力の基本』[後編]
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