「大人の独学記憶術」を読んだ感想の続きを書いていきます。
今回は後編です。
前編の記事はこちらです。
それではサクッと本題へ。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
~「速い記憶(=理解の機能)」と「遅い記憶(=保管の機能)」の連携で、忙しいあなたの「覚え方」を最大効率化! ~
学習の基盤となる「記憶」。
本書では、学びに大きく影響する「速い記憶(=「理解」の機能)」と「遅い記憶(=「保管」の機能)」の2つに着目し、
日々忙しい大人が独学で学習効果を上げ、資格や試験を攻略するための記憶テクニックを徹底解説。
こんな感じの本です。
ここは前回の記事と同様です。
著者情報
本書の著者である池田義博さんには「記憶力グランドマスター」という肩書があります。
本書は記憶に関する本で、著者のその辺りのプロフィールが分かると説得力が増しそうなので載せておきます。
池田義博さんのオフィシャルサイトがあったので、そこから一部引用します。
池田義博 記憶工学研究所所長/記憶力グランドマスター
「記憶力グランドマスターってなに?」――よく聞かれます。 具体的には、世界記憶力選手権で次の3つの条件をクリアした者だけに与えられ る称号です。
シャッフルした1組のトランプの順番を2分以内に記憶できること
シャッフルしたトランプの順番を1時間で10組以上記憶できること
ランダムに並んだ数字を1時間で1000桁以上記憶できること
いくつか引用と感想
難しい課題をクリアに導く「細分化」
試験勉強のようにボリュームが多く、学習期間も長い勉強をするときのもっとも重要な指針に「細分化」があります。
細分化とは読んで字のごとく、「細かく分けること」です。(中略)
「細分化」を学習に活用する方法
この考え方は当然、試験勉強にも応用できます。
問題集や参考書などを使うのであれば、ただ漠然と学習を進めるのではなく、例えばページ数を基準にして、学習1回分の最低限のページ数を決めておくのです。
その最小ブロックが終わるまでは集中してがんばります。範囲が狭いのでやる気もキープできます。
一とおり終えたらそこで休憩してもいいですし、気分が乗ってきたならそのまま次のエリアに進んでもよいでしょう。このときには、紙を細かいマス目で区切った進度表などを用意しておくとさらに効果的です。
1日ならば1日、1週間なら1週間単位で学習範囲を区切っておき、一つの学習範囲が終わったらマス目を一つ塗りつぶすのです。こうして進捗を「見える化」することによって、学習へのモチベーションをさらに高めることができます。
「細かく分けること」は、自分も意識しています。
資格勉強を始める時、Notionで計画を立てています。
計画段階で1日1日のボリュームが同じくらいになるように調整しています。
ボリュームを同じくらいに調整しやすくするため、なるべく細かく分けるようにしています。
詳しくは以下記事に書いています。
Notionで計画した通りに進めていき、完了したらステータスを「DONE」にする。
また、Notionではカレンダー表示やタイムライン表示にすることも可能です。
Notionのこういった視覚的な機能が、進捗の「見える化」になっているかなと思います。
そして学習モチベーションの維持にも繋がっているかなと。
計画段階では、テキストから章タイトルやページ数をNotionに転記していく必要があります。
この転記が割と手間で、地道な作業です。
この地道な作業を計画段階でするのはなかなか大変なのですが、これが「見える化」に繋がります。
そしてモチベーションの維持にも繋がるので、計画段階で挫折しないように根気よく進めたいところ。
この計画の手間は挫折のリスクもありますが、「せっかく苦労して計画を立てたんだから…」という気持ちにもなります。
その気持ちがうまく作用して、なんとしても最後までやり遂げたい気持ちに繋がっているのかもしれません。
睡眠時間を削って勉強するのは”愚の骨頂”
睡眠は脳の健康という意味においてももちろん大切ですが、じつは学習という視点においても欠かすことのできない工程です。
学習の核となる「記憶」にとって、睡眠は切っても切れない関係です。
寝ている間、脳の中では昼間の学習で頭に入った断片的な情報を整理しています。
断片的な情報同士を組み合わせてその整合性をチェックし、整合性が確認された情報のみを長期の記憶として定着させるのです。
反対に一夜漬けで頭に入れたものは、定着することなくすぐに消えてしまいます。
勉強の目的は長期にわたって学習内容を記憶することにあるわけですから、睡眠時間を削って勉強することなどは”愚の骨頂”というわけです。では、実際にはどのくらいの時間を睡眠にあてればよいのでしょうか。
睡眠は短すぎても長すぎても脳にはよくないようです。
人間の体のことなので当然個人差はあると思いますが、近年の研究の結果と統合してみると、7時間くらいが基準になるようです。
ちなみに、ハーバード大学が行なった研究では、新しく知識を身につけたときには、その日に6時間以上眠ることが必要であることが報告されています。
睡眠関連の本を何冊も読んで記事にしている自分としては、「睡眠×記憶」の部分は引用しておきたいなと。
そして「寝ている間に記憶を定着させている」というのは、何となく聞いたことがある内容です。
それが詳しく書かれた内容だったため、引用してみました。
今回の引用でも触れている通り、個人差はあるものの推奨の睡眠時間は7時間くらいとのこと。
ちなみに以前の記事では「7-9時間ぐらい」を推奨していました。
最低でも7時間くらい確保すると良いのかなと。
過去にテスト前日に慌てて一夜漬けで詰め込んだこともありますが、記憶の定着という観点で見るとあまり良くなかったんでしょうね。
一夜漬けした時のテスト結果は覚えてないですが、きっと芳しくなかったのかなと。
一夜漬けだとテスト当日のパフォーマンスも下がりそうですし、良いことなさそうですよね。
テスト前日は、緊張感や良い結果を出したい気持ちから普段以上に勉強したくなります。
ですがその気持ちをグッとこらえて、いつも通りに勉強して、いつも通りに寝るのが一番良いのかなと。
そして睡眠時間が短い人は、まず最低でも6時間以上、健康面を考慮すると7時間以上を確保すると良さそうです。
長すぎるのも良くなさそうですけど。
睡眠の質を上げるちょっとしたコツ
睡眠の質を決める要素には「体温」のコントロールもあります。
体温には体の表面の「皮膚体温」と体の内部の「深部体温」があり、よい眠りにつくためには深部体温がスムーズに下がっていく必要があるのです。
そのために効果的なのが、お風呂です。
個人差はありますが、39~40°Cのお湯に10~15分つかると、その後およそ1時間半で深部体温が適温に近づきます。ゴールデンタイムの前にお風呂を済ませておけば、ちょうど寝るタイミングに合わせて深部体温が下がり、スムーズに眠りに入れるというわけです。
睡眠関連の本でお馴染みの「深部体温の上げ下げ」に遭遇したため、またしても引用してみました。
まさか勉強法関連の本で「深部体温の上げ下げ」に遭遇するとは。
寝つきを良くするには、やはりこれが一番オススメです。
おわりに
ということで「大人の独学記憶術(後編)」として書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- 難しい課題をクリアに導く「細分化」
- 睡眠時間を削って勉強するのは”愚の骨頂”
- 睡眠の質を上げるちょっとしたコツ
の3つでした。
『難しい課題をクリアに導く「細分化」』で触れたNotionに関して。
今はNotionで計画を立てていますが、Notionが無かった頃は手書きで計画を立てていた記憶があります。
手書きだとリスケが面倒というか、徐々にゴチャゴチャしてしまっていた気がします。
手書きの良い面もありそうですが、Notionだとリスケがかなり手軽に行えます。
ボリューム(ページ数)の計算も自動ですし、良い時代になったなと。
前編の記事、改めてもう一度貼っておきます。
こちらも良ければぜひ。
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