「資格試験のための最短最速勉強法 速学のススメ」こちらの本、読みました。
勉強法関連の本は「勉強法のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。」「絶対忘れない勉強法」に続いて3冊目です。
自分の今の状況で、どんな時に勉強するかといえば、資格試験の合格のために勉強することがほとんどです。
で、本タイトルに「資格試験のための」とあります。
自分の求めている内容な気がしたので読んでみました。
なお、本書の読書感想は「前編」「後編」の2つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編として、アレコレ書いていきます。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
三大国家資格を、それぞれ一発合格で取得してきた著者の、速学の方法論を詳らかにする勉強の方法論決定版。Z世代から社会人まで、学生はもちろん、独学を目指すあらゆる世代のための学びのガイドブック。三大難関国家資格試験の合格体験記も収録。
こんな感じの本です。
三大国家資格を取得した著者の経歴がすごすぎて少し尻込みしますが、内容自体は浮世離れしている感じはなかったです。
堅実な内容に感じました。
いくつか引用と感想
全体像を掴み、初手から完璧を目指さない
教科書や「基本書」と呼ばれる参考書は、試験で出題されるであろう、あらゆる情報を網羅する形で作られています。その中には必ず出題される「最重要ポイント」もあれば、それほど重要ではなく滅多に出題されない些末な知識もあります。
そんな教科書を「読んだところを完璧に理解してから次に読み進めよう」とする人も多いのですが、「試験に合格する」という目的を考えると、それはあまりにも非効率的です。
教科書や参考書の一部分を一度読んだだけでは、どこが重要な「幹」の部分なのかを判断できません。気がついたら「枝葉」どころか「落ち穂拾い」のような勉強をしているようでは、どんなに勉強時間を積み重ねたところで、目的を達成することはできません。
つまり「全体像を意識する」ために大切なことは、一つ一つの単元や項目について「完璧にマスターしよう」「すべて覚えてから先に進もう」などとは考えずに、とにかく「一旦理解だけはしよう」くらいの感覚で次に進むことです。さらには、ある単元を勉強したら早めに実践問題(過去問など)に当たることで、「この単元における『幹』はどの部分なのか」が意識できるようになるわけです。
「初手から完璧を目指さない」というのは共感しました。
例えば教科書が第1章~第5章まであるとして、第1章を完璧に覚えてから第2章、第2章を完璧に覚えてから第3章・・・という進め方だと効率が良いようで、あまり良くないのかなと。
第5章に着手している頃には、完璧に覚えたはずの第1章の記憶が薄くなってしまっている可能性があります。
完璧は目指さず、最初から同じ教科書を何周かする前提で進めた方が、意外と効率が良いのではないかなと。
資格の種類によるとは思いますが、教科書に重要度が載っていたりもします。
ただ教科書は、重要度はありつつも全体を網羅する構成になっていることが多いです。
それに対して問題集は、重要度の高いものは出題数が多く、重要度の低いものは出題数が少ない構成になっていることが多いです。(この辺りは自分の体感ですが。)
上記を前提とした場合、問題集を何周かすると、重要度の高いものは遭遇率が高くなり、重要度の低いものは遭遇率が低くなります。
そうすることで、遭遇率が高いものは記憶に残っていきます。
遭遇率が低いものは記憶に残っているかアヤシイかもしれませんが、そもそも出題率が低いです。
なので、資格試験の合格が目的だとしたら、それでもあまり問題はないのかなと。
ちなみに、目次に重要度が書かれていたりもします。
その場合は目次をサラッと読まずに、最初にしっかり読み込むと全体像がある程度つかめるかなとも思います。
自分に適度な負荷をかけられるか?
勉強ができる人とできない人の違いにおける、3つ目の重要な要素は「自分を知り、乗り越えられる程度の適度な負荷を自分にかけ続けられるか」です。
(中略)
特に注意すべきは、「モチベーションの高い勉強開始初期に無理な計画を立て、ほどなく挫折してしまう」人が多いことです。
(中略)
人間はそれがよほど過酷な条件でない限り、多少の負荷には徐々に慣れていくものです。なにより自分に、自分が耐えられるレベルの負荷さえかけない人は、順調な成長など望むべくもありません。
自分が耐え得るレベルの負荷を「習慣化」するための方法は、Chapter3で別途解説しています。ここでは「無理のある負荷のかけすぎはNGだが、多少の負荷もかけない人は合格に近づけない」という当たり前のことを、心に留めておいてください。
※(中略)部分はダイエットや筋トレの例え話です。
※そこを引用すると長くなってしまうため割愛しました。
自分なりの「過度な負荷」のかけ方を書いてみます。
資格試験の勉強をスタートする際、まず計画を立てるようにしています。
そして、一日一日の勉強ボリュームが同じくらいになるようなスケジュールを組むようにしています。
これに関しては、以下の記事で詳しく書いています。
計画にはNotionを活用しています。
上記の記事でも触れていますが、教科書や問題集の目次から各章のページ数などを抽出してNotionに入力しています。
それで各章のボリュームが分かるので、一日一日の勉強ボリュームが同じくらいになるように割り振っていきます。
「同じくらい」というのは、ざっくりで良いかなと思います。
ボリュームに偏りであって、日によって妙にシンドイ…とかにならなければOKかなと。
また、計画を立ててとりあえず数日やってみてから調整するのもアリかなと。
負荷が高いと感じたら、もう少し日程に幅を持たせてボリュームを分散させるのも良いかなと思います。
上記のやり方だと、勉強スケジュールの序盤も終盤も勉強ボリュームは同じくらいです。
「過度な負荷」という意味では、割と良いやり方かもなと思っています。
ただ、仕事をしながら資格試験の合格を目指すわけですから、一日の勉強時間をそれほど多くは捻出できません。
計画をガチガチに守っているわけではなく、多少のイレギュラーは許容していますし、たまにリスケしながら進めています。
上記のようなスタンスで臨むことで、途中で挫折することなく資格試験に合格するまで進めることが出来ています。
勉強時間×勉強効率=勉強の成果
司法試験ならば、平均勉強時間は4000~8000時間。公認会計士試験の場合は3500~4000時間が目安であると言われています。これはあくまで「平均」であり、実際にはこれ以上勉強したはずなのに合格までたどり着かなかった、という人も山ほどいることでしょう。しかし逆に、平均よりもずっと短い時間で合格を勝ち取った受験生も少なくないはずです。
勉強時間×勉強効率=勉強の成果です。どれだけ長時間勉強したところで、効率の悪い勉強法から抜け出すことができなければ、思ったような成果が挙げられないまま、自信ゼロの状態で試験当日を迎えてしまうことになりかねません。
(2023年現在)メジャーリーガーであるダルビッシュ有投手は、以下のようにツイートしています。「練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ」
必死で体をいじめて長時間の練習をしたとしても、その練習方法が理にかなったものでなければ、成果が出るどころか逆効果となることもあります。投手が肩の故障などしたら目も当てられませんよね。勉強に関しても、同じことが言えるのです。
資格試験に合格することが目的なら、「各章の重要度の把握」や「出題傾向の把握」は大事かなと思っています。
合格が目的ではなく、知識を蓄えることが目的なら、また違ってくるかもしれませんが。
自分の場合、計画を立てる前の準備も重要だと思っています。
念入りにした準備が、後の勉強効率に繋がってくるかなと。
資格の種類にもよりますが、計画を立てる前の準備として
- 試験の概要把握
- 合格体験記のチェック
- 教材の候補確認・選定
など、色々あります。
これに関しては、以下記事で詳しく書いています。
こういった準備が、勉強効率を上げているのかなと思っています。
おわりに
ということで、「資格試験のための最短最速勉強法 速学のススメ(前編)」としてアレコレ書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- 全体像を掴み、初手から完璧を目指さない
- 自分に適度な負荷をかけられるか?
- 勉強時間×勉強効率=勉強の成果
の3つでした。
上記3つの引用は、『勉強が「できる人」と「できない人」、どこが分かれ目か?』という問いに対する、著者の回答です。
他にも回答としていくつか書いてありますが、自分が共感したものを3つ引用してみました。
次回は「資格試験のための最短最速勉強法 速学のススメ(後編)」としてアレコレ書いていきます。
(追記)
「資格試験のための最短最速勉強法 速学のススメ(後編)」の記事を書きました。
こちらも良ければぜひ。
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