「ハイパフォーマーの睡眠技術」を読んだ感想の続きを書いていきます。
今回は中編です。
前編の記事はこちらです。
それではサクッと本題へ。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
睡眠の悩みを抱える人へ。
仕事の効率アップ、感情のコントロール、メンタル改善…
「睡眠」の質を上げると日々のパフォーマンスは確実にアップする。今なぜ質の良い睡眠が必要なのか?
それは、人口が減り続ける国にとって、一人一人のパフォーマンスを上げ、
組織、そして国全体の生産性を、合理的に上げていくことは、
国の存亡に関わる重大なことだからだ。本書では、睡眠がもたらすあらゆるベネフィットを丁寧に記しながら、
データに裏付けられたすぐに使える「睡眠のテクニック」を紹介していく。
こんな感じの本です。
ここは前回の記事と同様です。
いくつか引用と感想
今回の記事では「第5章 睡眠の常識・非常識」から、いくつか引用してみます。
22時から深夜2時は必ずしも睡眠のゴールデンタイムではない
22時から深夜2時に睡眠をとると、「肌がきれいになる」「成長できる」「病気にならない」などという話をよく聞きます。
しかし、これは明らかに偏った固定概念であり、22時から2時まで寝たからといってそのようなメリットが生まれるわけではありません。
おそらく、成長ホルモンについていっていることなのでしょうが、何時に寝たとしても、質の良い睡眠がとれていれば、寝始めてから3~4時間の間に成長ホルモンは分泌されます。なぜ、このようなステレオタイプの説が日本に流布されているのでしょうか。
私の推測では、昔の日本人の平均就寝時間は22~0時が多かったことに起因しているのではないかと思っています。22~0時に寝た場合、ホルモンが分泌されるのはそこから3~4時間後。ちょうど22~深夜2時ごろにあたるわけです。なんとも単純なロジックですが、この噂に惑わされてはいけません。睡眠のゴールデンタイムは、起床・就寝時刻を基準に置いて考えるべきであり、何時に寝たとしても正常な睡眠であれば成長ホルモンなどは分泌されます。極端な話、深夜3時に寝て、午前10時に起きたとしても、ホルモンはちゃんと出てきますので心配はいりません。
睡眠のゴールデンタイムというのは、昔からよく聞く内容でした。
親が言っていたのかテレビで言っていたのか、その辺りの記憶は曖昧ですが、子どもの頃にそんな内容をよく聞いた記憶があります。
なので子どもの頃はある程度信じていたのかもしれません。
今は深夜1時くらいから寝始めます。
なのであまり信じていないのかもしれません。
信じていたら22時くらいから寝るようにするでしょうし。
「睡眠のゴールデンタイム」というワードでネット検索すると、「それは嘘」「誤解」といった内容が上位表示されます。
今回の引用とネット検索の結果だけで「睡眠のゴールデンタイムは嘘」と断定するのは良くないかもしれません。
ですが嘘の方向で濃厚、とは言えるかなと思いました。
せっかくなのでヒットしたサイトをリンクしておきます。
ちなみにリンクの3つ目は、本書の著者が書いた記事のようです。
「90分サイクル」は人による
先のゴールデンタイムの話に次いで、よくいわれているのは「90分の倍数で眠りをとるとよく眠れる」という話でしょう。確かに、ノンレム睡眠とレム睡眠が交互に訪れる平均値は90分前後で合っていますが、これはあくまで平均値です。実際のところは、70分サイクルの人もいれば、110分サイクルの人もいます。ですので、90分サイクルを意識することは絶対ではありません。
(中略)
「2時間眠れるのだったら、1時間半(90分)のほうがいいかな」ではなく、眠れる時間が確保できたら即、寝る。どうしようもない状況だからこそ、早く寝るということが何よりの英断となります。これはハイパフォーマーなビジネスパーソンも日々実践していることです。
逆に、1時間しか寝られない状況であれば、本睡眠をとらず、仮眠をとったほうが良いでしょう。仮に3時間眠れる時間が確保できそうだとなったときは、本睡眠をとったほうが良いのです。ケースバイケースではありますが、もっとも優先すべきなのは、質の良い睡眠をいかに実現できるかという点だということを忘れないでください。
これは1つ前の引用「睡眠のゴールデンタイム」と比べると、若干信じている部分もあります。
ただ信じているといっても、「平均値が90分前後で、自分もきっと平均くらいだろう」というくらいの感じです。
昔はもう少し信じていた気もしていて、時間に余裕がない日は「6時間」、多少時間に余裕がある日は「7時間半」を狙っていた記憶があります。
それで睡眠が浅いレム睡眠のタイミングでスッキリ目覚めることを狙うと。
でも正直なところ、そんなにうまくいかないんですよね。
スッキリ目覚めることが出来た日はほとんどなかった気がします。
そんな状況にも関わらず、90分サイクルを信じていた時期もあった気がします。
ちなみにここ1年くらいは、寝る時にスマートウォッチを装着して睡眠ログを残しています。
そのログを見た限りだと、自分の平均睡眠時間は約7時間です。
90分サイクルで考えると「6時間(90分×4)」や「7時間半(90分×5)」が理想なわけですが、そうなっていません。
今回の引用によると「70分サイクルの人もいれば、110分サイクルの人もいます。」とのことで、これだけ幅が広いとなると「自分もきっと平均の90分くらいだろう」という予想もアヤシイところです。
結局のところ90分サイクルを考慮する必要はあまりなく、睡眠の質を高めることを意識すべき、ということですね。
強く念じれば、その時間に起きられる
「明日何時に起きる」と強く唱えてから眠ると、本当にこの時間に起きやすくなる――じつはこれ、論文で証明されています。
92ページでも説明したとおり私たちの身体では、覚醒に向かってコルチゾールというホルモンが分泌されます。このコルチゾールは、起きる2時間前から分泌され、血糖値や血圧の上昇を促し、起きやすい状態をつくる働きをするわけですが、別名「ストレスホルモン」とも呼ばれ、人がストレスを感じる状況下で分泌されるという特徴もあります。たとえば地震や警報アラームなどで飛び起きた経験があると思いますが、この時、私たちの身体ではコルチゾールが一気に分泌されているのです。
この身体の仕組みをうまく利用して起床することを「自己覚醒」といいます。「何時に起きる」と念じることで、コルチゾールの分泌を促し、起きやすくするのです。(中略)
人によっては「起きる時刻の数だけ枕を叩く」「起きるぞ! という宣言を起床時刻の数だけ口に出す」などさまざまな方法を実践しているようです。たとえば、朝5時には絶対に起きなければならない場合、「5」時なので枕を5回叩く、「起きるぞ!」と5回いうといった方法です。
嘘のようですが、本当の話。まだ未体験の人は、騙されたと思ってやってみてください。
この「○時に起きると念じる」というのは、以前にも似たような内容を引用していました。
まずはそれをリンクしておきます。
リンクしておいてなんですが、よく読むと上記の引用リンクは「宣言効果」というもので、何時に起きるかを他人やSNSに宣言する方法のようです。
今回の引用は「自己覚醒」で、他人に宣言するとかではなく自己完結する方法です。
似てると思ったのですが、ちょっと違うようです。
ただ違いはありつつも、どちらの方法も手軽で良いなと思いました。
どちらも手軽に実践できる内容なので、どちらも試してみて自分に合っている方を探るのも良さそうです。
おわりに
ということで「ハイパフォーマーの睡眠技術(中編)」として書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- 22時から深夜2時は必ずしも睡眠のゴールデンタイムではない
- 「90分サイクル」は人による
- 強く念じれば、その時間に起きられる
の3つでした。
今回の記事(中編)は「第5章 睡眠の常識・非常識」から3つ引用してみました。
この第5章は興味深いトピックが多く、後編も第5章から引用する予定です。
「ハイパフォーマーの睡眠技術」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。
- 【感想】『ハイパフォーマーの睡眠技術』[前編]
- 【感想】『ハイパフォーマーの睡眠技術』[中編] ← 今回の記事
- 【感想】『ハイパフォーマーの睡眠技術』[後編]
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