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【感想】『すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック』[前編] ダイエットを成功させるには、食器やスプーンの大きさを変える

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「すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック」こちらの本、読みました。

すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック

本書の著者、内藤誼人さんの本は今回で4冊目です。
これまでの読書感想は、この記事の最後に関連記事としてリンクしておきます。

なお、本書の読書感想は「前編」「中編」「後編」の3つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編としてアレコレ書いていきます。

本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

最新の研究に基づいた心理学の「使える」テクニックを、日常生活から人間関係、仕事、勉強、お金儲け、恋愛、ダイエットまで驚くほど幅広いテーマをカバーして、一挙に解説します。「禁煙したいなら○○をとる」「人付き合いの技術を磨くなら○○を学べばいい」「株価が上がるかどうかは○○を見ればわかる」など、読むだけでもためになり、知るとかならず試したくなる知識が満載です!

こんな感じの本です。

本書の著者である内藤さんの断言する感じの書き方には少し引っかかるものがあるのですが、内藤さんの本はついつい定期的に読みたくなります。
定期的に読みたくなるのは、どの本でも豊富な研究データを交えて書かれているからかなと思います。

本書も同様に、豊富な研究データを交えて書かれていて面白かったです。

著者情報

ダイヤモンド・オンラインに、本書の著者である内藤誼人さんのページがあったのでリンクしておきます。

diamond.jp

内藤さんの公式ホームページがあったら良かったのですが、なかったため代わりにダイヤモンド・オンラインの著者ページをリンクしました。

上記リンクにプロフィールや、内藤さんが書いた記事が一覧表示されています。

いくつか引用と感想

ダイエットを成功させるには、食器やスプーンの大きさを変える

心理学を使ったダイエット法は、他のダイエットとちょっと違い、食べ物にこだわったり、運動にこだわったりはしません。こだわるのは、食器のほう。
ダイエットをするのなら、まずはいつも使っている茶碗やお皿を小さなものにしましょう。スプーンも、なんでも小さなものに変えるのです。やることは以上。あとは、自然に体重が減っていくのを待つだけです。
「そんなことで効果があるのかな・・・」と思われるかもしれませんが、もちろん効果は抜群。それは次の実験で確認されました。
ペンシルバニア大学のアンドリュー・ゲイアーは、粒チョコレートをたっぷり入れたボウルを用意し、かたわらにスプーンを置いて、「好きなだけお召し上がりください」と掲示しました。
ただし、スプーンは2種類のサイズがあり、小さなスプーンと、その4倍の大きさのスプーンがありました。すると、大きなスプーンで好きなだけ食べてもらったときには、粒チョコレートの減り具合が2倍になったのです。
大きなスプーンや、大きなどんぶりで食事をすると、どうしても食べる量が増えてしまいます。その点、小さな食器でなら、無意識のうちに食べる量を減らすことができるのです。

今回の引用は、以前の記事で引用した「ダイエットと単位バイアス」に通ずるものを感じました。

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上記リンクの引用には「人は食べ物を量やカロリーではなく、個数として認識し、その単位をもとにして消費する傾向があるのだ。」といった内容が書かれています。
これを今回の引用と繋げてみると、「小さな食器でなら、無意識のうちに食べる量を減らすことができる」という部分は単位バイアスが働いていそうだなと思いました。

小さな食器にすれば、その食器に盛った食事量で満足できる可能性が高まりそうです。
今回の引用の研究データでもそういった内容になっていますし、単位バイアスの観点からも食器を小さくするのはダイエットのコツとして有効そうに感じました。

時には小さな食器に盛られた量では満足できずにおかわりすることもあるでしょうが、「今日はこれくらいで良いか」とおかわりせずに済む場合もあるはず。
食べ過ぎを予防する良いアイデアだと思いました。

善意を公表する

人から善意を引き出したいときには、「この人はこんなにいいことをしてくれたんだよ」ということを周囲の人たちにもよくわかるように公表してください。そのほうがさらに大きな善意を引き出すことができるでしょう。
オランダ・フローニンゲン大学のエイドリアン・ソーテヴェントは、オランダ国内の30の教会において、29週間にわたってある実験をしました。
どんな実験かというと、参列者に募金を募るとき、あるときには中身が見られないようにチャックで閉じられた募金袋を回し、別のときには、どれくらいのお金が集まっているのかが丸見えの募金かごを回したのです。募金袋を回すのか、それとも募金かごを回すのかは、同じ教会でも週によって変えました。
すると、中身が見えない募金袋より、丸見えの募金かごのときのほうが、集まったお金の合計は10%も多かったのです。自分が善意の行為(募金)をしていることが、他の人にもわかるときには、人は大きな善意をすることがわかりますね。

「募金箱が透明なのはこれが理由か~」と思える研究データでした。
コンビニなどにある募金箱は、透明なものが多い印象です。

ただ、思ったより増え幅が小さいなと感じました。
募金袋より募金かごのほうが集まったお金が10%も多かったとのことですが、透明にすることによる効果はもう少し大きいと予想していました。

とはいえ透明な方が効果的なので、普段見かける募金箱が透明なのには納得感がありました。

ちなみに、募金箱を透明にする工夫は行動経済学に通ずる内容に感じました。
ちょっと気になったので「募金箱 透明 行動経済学」で検索したら以下の記事がヒットしました。

news.yahoo.co.jp

上記のリンクによると、募金箱を透明にすることで「他の人もやっているから自分もやってみよう」となるようです。
「同調性」に働きかける効果があるようです。

「募金箱 透明 行動経済学」で検索することに確証バイアスが働いてしまっている気もしますが…まぁそれはそれとして。

とにかく何も考えずに普通に頼んでみる

人にお願いをするときには、あれこれと考えず、ごくごく普通に「お願いできませんか?」と頼んでみるといいですよ。
本書は、心理テクニックの本ですが、テクニックなど必要ありません(笑)。とにかく普通に頼んでみてください。拍子抜けするくらい、「いいですよ」と言ってもらえることはよくあることだからです。
アメリカ歴代10位にランクする生涯資産4.1兆円という巨額の富を築いた人物にマーシャル・フィールドという実業家がいます。そのお母さんが、シカゴ大学に100万ドルをぽんと寄付したことがありました。
同じシカゴにあるノースウェスタン大学の理事会で、これが問題になりました。「なぜ、うちの大学には寄付をいただけなかったのだろう?」と。理事会では、「大学のカリキュラムに魅力がないからではないか?」などとさんざん話し合いがなされましたが、結論は出ません。
そこで理事の1人がフィールド夫人に連絡をとり、「どうして寄付していただけなかったのでしょうか?」とおずおずと尋ねました。すると夫人の答えはごく単純なもので、「あら、ノースウェスタン大学からは、寄付してほしいとお願いされませんでしたから」だったのです。
あれこれ考えず、ただ普通にお願いすればそれでよかったのです。これは特殊なケースではありません。現実には、こういうことはよくあります。

人に頼み事をするのが苦手な自分にとってはありがたい内容でした。
引用で触れているのは寄付に関してでしたが、仕事上のお願い事でも似た感じかなと思います。

頼む側としては色々と葛藤して勇気を持って頼むわけですが、拍子抜けするくらいスンナリと頼み事を引き受けてくれることが多いです。
自分が頼まれる側として考えても、スンナリ頼み事を引き受けることが多いです。

「とにかく何も考えずに普通に頼んでみる」
アレコレ葛藤せずに、これで良いのかもしれません。

少し話は逸れますが、自分と同じように頼み事が苦手な人向けに関連記事を貼っておきます。

関連記事

仕事は自分ひとりでやらない

上記リンクの記事でも触れていますが、頼むかどうか葛藤してギリギリまで抱えてしまうと、タスクの緊急度が上がってしまいます。

タスクの緊急度が上がる前に、あまり葛藤せずに頼む方が良いのかもしれません。
とはいえ「引き受けて当然」というスタンスで頼むのは良くないので、そこには気を付けつつ。

おわりに

ということで「すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック(前編)」として書いてみました。

今回の記事で引用したのは

  • ダイエットを成功させるには、食器やスプーンの大きさを変える
  • 善意を公表する
  • とにかく何も考えずに普通に頼んでみる

の3つでした。

「とにかく何も考えずに普通に頼んでみる」が印象的でした。

他2つの引用は研究データを交えて書かれていますが、この引用で書かれている寄付の話は研究データとはちょっと毛色が違います。
事例の1つに過ぎないのですが、それでも妙に納得感がありました。

「すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。

記事まとめ

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こちらも良ければぜひ。

読書感想リンク

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