みやもとブログ

好きなものの感想などを書いています。読書、ラジオなど。

目次
目次

【感想】『最新科学でわかった「人の心」のトリセツ 世界の心理学者が研究していること』[前編] 自分の人生はつまらないという強い思い込み

この記事をシェアする

『最新科学でわかった「人の心」のトリセツ 世界の心理学者が研究していること』こちらの本、読みました。

最新科学でわかった「人の心」のトリセツ 世界の心理学者が研究していること

本書の著者、内藤誼人さんの本は「ビジネス心理学の成功法則100を1冊にまとめてみました」「すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理術」に続いて3冊目です。

なお、本書の読書感想は「前編」「後編」の2つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編としてアレコレ書いていきます。

本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

スタンフォード大学ハーバード大学コロンビア大学など数万の研究データから導き出された人間の本性とは?
心理学者たちが今どんな研究をしているのかがこの1冊でわかる!                                  心理学には面白い研究がたくさんあります。本書では、よく他の心理学の本で取り上げているような「スタンフォードの監獄実験」、「パブロフの犬」のような研究はどの研究は一切入れておりません。
今まで何十冊、何百冊と心理学の本を読んできた人でも初めて目にするものばかりだと思います。
ぜひ、本書を通して心理学の奥深さを味わってください。

こんな感じの本です。

パブロフの犬」のような研究はどの研究は一切入れておりません。

の部分は日本語がなんだかアレですが、一応Amazon記載の原文をそのまま引用しています。

要は心理学でよく引用されている研究データは本書では取り扱っておらず、新しめの研究データを取り扱っている、ということかなと思います。

著者情報

ダイヤモンド・オンラインに、本書の著者である内藤誼人さんのページがあったのでリンクしておきます。

diamond.jp

内藤さんの公式ホームページがあったら良かったのですが、なかったため代わりにダイヤモンド・オンラインの著者ページをリンクしました。

上記リンクにプロフィールや、内藤さんが書いた記事が一覧表示されています。

いくつか引用と感想

自分の人生はつまらないという強い思い込み

米国コーネル大学のセバスチャン・デリは、男性154人、女性150人の調査対象者(平均37.1歳)に、自分と知り合いを頭に思い浮かべてもらい、次のような質問をしました。
「パーティに頻繁に出かけるのは、あなたですか? それとも友人?」
「友だちの数が多いのは、あなたですか? それとも友人?」
「外食によく出かけるのは、あなたですか? それとも友人?」
質問はまだまだあるのですが、豊かな社会生活を送っているのは、自分なのか、それとも友人なのかを教えてもらったわけです。するとどうでしょう、すべての質問において、「友人のほうが私より豊かな生活だと思う」という答えが返ってきたのです。私たちは、友人のほうが、自分よりたくさんの友だちがいて、友人のほうがいっぱい遊びに出かけていて、友人のほうがずっと豊かな社会生活を送っているはずだ、と思い込みやすいのです。

自己評価がちょっと低くなってしまいがち、みたいな感じでしょうか。

今はSNS等で他人と比較しやすい環境が整ってしまっていることもあり、よりそういった傾向にあるかもなと思いました。

ちなみに引用に「自分と知り合いを頭に思い浮かべてもらい」とありますが、これは知り合い1人を固定するのか、質問に応じて思い浮かべる知り合いを切り替えるのか、が気になりました。

「友だち数が多いのは…」では友だちが多そうな知り合いと自分を比較し、「外食によく出かけるのは…」では外食によく出かけてそうな知り合いと自分を比較したり。

もし仮に質問に応じて思い浮かべている知り合いが切り替わっているとしたら、「どの質問であっても自分より充実している人が一人はいるよな…」とも思ったり。

ただ実際、実生活で自分と友人と比較するにしても特定の1人だけを対象にして比較はあまりしない気もするので、やっぱり自己評価は少し低めになってしまうのかなと。

引用すると長くなってしまうので割愛していますが、そういった悲観バイアスから簡単には逃れられないとのこと。
なので、たまに今回の引用を思い出して自己評価を微調整するのが良いかなと思います。

私たちは、偉い人が不幸に遭っていると嬉しい

米国マサチューセッツ工科大学のミーナ・シカラは、数多くのスライドを見せて、そのスライドを見たときにどういう感情を持つのかを調べてみました。スライドには、おいしそうなサンドイッチを食べている人や、走っているタクシーに水しぶきをかけられている紳士など、さまざまな場面が用意されていたのですが、地位の高そうな紳士がずぶ濡れにさせられるなど、不幸な目に遭っているのを見ると、「嬉しさ」を感じることがわかりました。

(中略)

ごく普通の人でも、地位の高そうな人が不幸な目に遭っていると、溜飲が下がるというか何か気分がすっきりして、晴れやかな気分になるのです。

自分にはこういった意地悪な目線はないはず…と信じたいものの、やはり自分にも残念ながらこういった目線があります。

ワイドショーでそういった話題ばかりだとイヤになったりもします。
ですが、ナイツの漫才が好きな自分としてはこういった話題を仕入れておきたい気持ちもあります。

そして、ナイツがこういった話題を漫才のネタに持ってくるまでの早さに驚いたりもします。
なんなら不謹慎な内容の方が笑えたりもします。

こういった意地悪な目線がある自分を受け入れつつ、それをあまり前面に出さないように気を付けないとなと思いました。

写真で記録をとろうとすると、記憶には残りにくくなる

米国コネチカット州にあるフェアフィールド大学のリンダ・ヘンケルは、27人の実験参加者を募って、美術館巡りをしてもらうというツアーを企画しました。参加者たちにはデジカメが渡され、30の展示物や作品のうち、15の作品のところでは写真を撮るように指示されました。
作品には、絵画、彫刻、宝石などがあり、参加者はその場所につくと、まず作品の名前を読み上げ、20秒作品を眺め、それから写真を撮ることになっていました。写真を撮らない残りの15の作品のときには20秒眺めてから、写真を撮らない代わりにさらに10秒長く作品を観察させました。美術館巡りが終わった翌日、参加者たちにもう一度集まってもらって、それぞれの作品が美術館のどこに配置されていたのか、また作品の名前やディテールについての質問などがなされました。記憶のテストを受けてもらったわけです。
その結果、写真を撮ったところでの作品の記憶テストの正答率は55%でした。ところが、写真を撮らなかったところでの正答率は64%だったのです。写真を撮っていると、かえって記憶に残りにくくなってしまうことが、これで確認されたといえます。私たちは、自分の目でしっかりと見て、心の中にしまっておいたほうが鮮明に記憶することができるのです。

自分は写真をほとんど撮りません。

例えば何人かで食事をしていて、自分以外がみんな写真を撮っていたら自分も周りに合わせて撮ったりはします。
誰も写真を撮らなかったら、自分も撮りません。
もちろん1人で食事をしているときも、めったに写真を撮りません。

「自分は断固として写真は撮らない」みたいなポリシーがあるわけでもなく、撮っても撮らなくてもどっちでも良いです。
周りに合わせている感じです。

音楽ライブとかでもたまに写真OKの時間帯があったりするのですが、その時間帯は不思議と少しテンションが下がります。

今回の引用で紹介している研究データで考えると、写真の優先度が低い自分は記憶には残りやすく、良い体験にはなっているのかなと思います。

とはいえ、正解率が「55%」と「64%」でそこまで大きく差が無いように感じました。
なので撮った写真を見返す人は、撮ってもそこまで損はないかもなと思いました。

それにしても「記録」と「記憶」は韻を踏みやすいですね。
音的にもそうですし、意味合い的にも繋げやすい感じがします。

おわりに

ということで『最新科学でわかった「人の心」のトリセツ 世界の心理学者が研究していること(前編)』として書いてみました。

今回の記事で引用したのは

  • 自分の人生はつまらないという強い思い込み
  • 私たちは、偉い人が不幸に遭っていると嬉しい
  • 写真で記録をとろうとすると、記憶には残りにくくなる

の3つでした。

「自分の人生はつまらないという強い思い込み」に関して。

私も自己評価低めなので、この内容をたまに思い出して自己評価を微調整しようと思います。
そもそも友人や知り合いと自分を比べなければいい話なんですが、それはきっと難しいでしょうし。

次回は『最新科学でわかった「人の心」のトリセツ 世界の心理学者が研究していること(後編)』としてアレコレ書いていきます。

(追記)
後編の記事を書きました。
こちらも良ければぜひ。miya-moto-blog.hatenablog.com

関連記事

本書の著者、内藤誼人さんの本は他にも読んでいます。
こちらも良ければぜひ。

読書感想リンク

ビジネス心理学の成功法則100を1冊にまとめてみました

世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック

最新科学でわかった「人の心」のトリセツ 世界の心理学者が研究していること

すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック

がんばらない生き方大全 世界最先端の心理学が教える「無理せずパフォーマンスが上がる」方法

イライラ・不安・ストレスがおどろくほど軽くなる本

TOPへ戻る HOMEへ