みやもとブログ

好きなものの感想などを書いています。読書、ラジオなど。

目次
目次

【感想】『認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学 編』[後編] 認知バイアスへの情報学的アプローチ

この記事をシェアする

認知バイアス事典 行動経済学統計学・情報学 編」を読んだ感想の続きを書いていきます。

情報を正しく選択するための認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学 編

今回は後編です。

前編、中編の記事はこちらです。

それではサクッと本題へ。

本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

■「行動経済学」「統計学」「情報学」の3つの研究分野からアプローチ。

合計60の認知バイアスを解説します。
なぜか人間に実装されている脳のバグとも言うべき「認知バイアス」。
本書では、「行動経済学」「統計学」「情報学」の3つの研究分野からアプローチし、
計60の認知バイアスを豊富な図版とイラストを用いて解説します。

こんな感じの本です。

ここは前回の記事と同様です。

いくつか引用と感想

今回の記事では「第3部 認知バイアスへの情報学的アプローチ」から、いくつか引用してみます。

三者効果

アニメの規制

漫画『ONEPIECE(ワンピース)』にサンジというキャラクターがいる。漫画や日本版のアニメではいつもタバコをくわえているが、海外アニメ版では、棒がついた飴玉をくわえている。アニメ「クレヨンしんちゃん」でも、教育上好ましくない”下品な”シーンが封印されるようになった。
他にも、殺人犯や性犯罪者が好んでいたアニメやゲームを規制しようという声が上がることは多い。
いずれも子どもへの悪影響を防ぐためなのだろうが、こうした規制の動きは健全な社会のために必要なことなのだろうか?
この現象に着目した一つの理論が三者効果である。
三者効果とは、メディアやインターネット等でプロパガンダ(特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為のこと)や有害な情報にさらされたとき、自分自身はあまりその影響を受けないが、他人は大きな影響を受けやすいと考える傾向のことである。したがって、自分以外の第三者はメディアに悪い影響を受けやすいと考え、マスメディア等への規制を必要以上に進めてしまう可能性が指摘されている。

「第三者効果」は以前の記事でも引用していました。

関連記事

イラストでサクッとわかる!認知バイアス――誰もが陥る思考の落とし穴80

【感想】『イラストでサクッとわかる! 認知バイアス』[後編] - 第三者効果:メディアの情報を鵜呑みにする人って多いよね

上記リンクの引用の感想として、『親が子供への影響を心配してテレビ等に規制を求める行動にも、この「第三者効果」が働いていそうだな』と思っていました。
そういった「これも第三者効果に該当する?」と疑問に思っていたことにズバリ該当する内容が書かれていたので、せっかくなので引用してみました。

今回の引用でも書かれているタバコの件も、正直なところ「そこまで規制しなくても…」と思ってしまいます。
ですが第三者効果の働くことを想像すると、「しょうがないのかもな…」と思えてきます。

単位バイアス

単位が我々の行動に与える影響

「万歩計を確認したら9534歩だった。1万歩になるまで歩こう」
「そろそろ就寝時間だけど、読んでいる本の第2章が終わるまで残り数十ページ。そこまで読んでから寝るか・・・」
似たような経験をした人は多いはずだ。このように、人間はタスクをこなしているとき、単位を意識して完了するまで続けたり、あるいは途中でやめたりする傾向がある。これを単位バイアスという。
単位バイアスにより、本来ならやめてもいいことを続けたり、続けてもいいことをやめてしまうのだ。

「キリの良いところまで」というのは、普段の生活の中でもよくありますよね。

引用にもある「万歩計」の話は、自分も共感します。
もし4500歩くらいだったら5000歩まで歩きたいですし、9500歩くらいだったら1万歩まで歩きたくなります。

読書の件も共感します。
ビジネス書の場合は複数冊を交互に読むことが多いです。
本Aの1章分が読み終わったら、次は本Bの1章分を読んで、それが読み終わったら本Aに戻って・・・という感じです。

しっかり単位バイアスが働いていますね。
ただ、小説の場合はそういったことはせず、1冊を一気読みすることが多いです。

単位バイアスに関して、もう一つ引用してみます。

ダイエットと単位バイアス

ダイエットを成功させるためには、食欲のコントロールが必須だが、満腹を感じるかどうかは必ずしも食べる量によらないという研究が複数存在するので紹介したい。
プレッツェルを被験者に食べてもらう実験を行った。
被験者を2つのグループに分け、1つ目のグループではプレッツェル1つをそのまま提供し、2つ目のグループには半分にして提供した。そして好きなだけ食べていいと指示し、どの程度食べるか観察した。
結果、被験者は提供されたプレッツェルを1皿だけ食べる傾向があった。つまり、プレッツェルを半分に切った場合、そのまま提供した場合と比べて総消費量が半分程度になったのだ(Geier, 2006)。
人は食べ物を量やカロリーではなく、個数として認識し、その単位をもとにして消費する傾向があるのだ。

これまで筋トレ・ダイエット関連の記事をいくつか投稿している身としては、今回の引用は興味深かったです。
この単位バイアスをうまく活かせば、食事量をうまくコントロールできる可能性があるなと思いました。

例えばポテトチップスをどうしても食べたいとなった場合。
ダイエット中なら「一袋全て食べるのはさすがになぁ…」と葛藤するはず。

そういった状況なら、皿に半分だけ移してから食べると良さそうです。
皿にある分だけ食べて、なんとか満足できる可能性はありそうだなと思いました。

「半分くらい食べよう」と思いつつ袋から直接食べると、ストップするタイミングが難しそうです。
結局止めることが出来ず、一袋全て食べてしまう可能性が高そうです。

もちろん、皿に半分だけ移してから食べたとしても、結局満足できずに残り半分も食べてしまうことはあり得ます。
ですが袋から直接食べるのと比べると、皿に移してから食べる方が食欲をうまくコントロールできそうな気がしました。

おわりに

ということで「認知バイアス事典 行動経済学統計学・情報学 編(後編)」として書いてみました。

今回の記事で引用したのは

  • 三者効果
  • 単位バイアス

の2つでした。

「単位バイアス」が印象的でした。

絶賛ダイエット中なので、単位バイアスをうまく活かせたらなと思いました。

食べ物を買う際も、細かく個包装されているものをなるべく選んでみようと思います。(チーズやチョコなど)
これにより、食べ過ぎを防止できたりするかなと。
試してみます。

認知バイアス事典 行動経済学統計学・情報学 編」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。

関連記事

認知バイアス関連の本は他にも読んでいます。
こちらも良ければぜひ。

読書感想リンク

サクッとわかる ビジネス教養 認知バイアス

イラストでサクッとわかる!認知バイアス――誰もが陥る思考の落とし穴80

情報を正しく選択するための認知バイアス事典

TOPへ戻る HOMEへ