「イラストでサクッとわかる! 認知バイアス」こちらの本、読みました。
認知バイアスに関する本は「ビジネス教養 認知バイアス」に続いて2冊目です。
なお、本書の読書感想は「前編」「中編」「後編」の3つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編としてアレコレ書いていきます。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
本書では職場や家庭、人間関係など日常で陥りがちな80の認知バイアスを厳選。6つの場面に分けてイラスト図解やクイズでわかりやすく解説しています。
日常生活の「あるある」からバイアスが起こる仕組みやうまく付き合う方法が楽しく学べる、認知バイアス入門の決定版!
こんな感じの本です。
本書を手に取ってまず思ったことが「横長の本…?」ということです。
読み始めはなかなか慣れずに「読みにくい…」と感じていました。
ですが内容は分かりやすく、80もの認知バイアスを紹介していて学びが多かったです。
いくつか引用と感想
気分一致効果:へこんだときはイヤなことを思い出す
気分によって思い出すことは変わる
楽しい気分のときには、自然と明るい音楽が頭の中に流れたり、楽しかった過去の出来事が思い出されたりします。反対に、気分が滅入っているときには、自然と暗い音楽が頭の中に流れたり、つらかった過去の出来事が思い出されたりします。
気分によって判断や行動も変わる
気分一致効果は、ものごとに対する判断や、人に対する印象、注意の向きやすさなどにも見られます。たとえば、明るい気分のときには、将来の進路について前向きな判断をしたり、出会った人に対して好印象を持ったりします。また、明るいニュースなどポジティブな情報に注意が向きやすくなります。
反対に暗い気分のときには、上記とは逆のことが生じます。後ろ向きな判断をしたり、相手に悪い印象を持ったり、ネガティブな情報に目が行きやすくなったりするのです。
気分一致効果が本当なら、多少無理してでも明るい気分にする工夫をしていった方が良い気がしますね。
明るさ一辺倒も良くないとは思いますが、今回引用した内容を読んだ感じだと基本的には明るい気分で過ごした方が健康的な感じがします。
ただ、自分はどちらかというとネガティブ気味です。
なので明るい気分をキープすることはきっと簡単ではないはずですが、意識するだけでも少し変わってくるかなと。
時にはネガティブな情報を取り入れる必要もあるでしょうが、ネガティブ気味な自分としては多少ポジティブなアンテナを持っていた方が良い気がします。
「気分一致効果」は今回初めて知ったワードなのですが、ネット検索してみたら普通にたくさんヒットしました。
せっかくなので「気分一致効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。
ツァイガルニック効果:完了したことほど忘れやすい
1日の終わりに思い出す仕事は?
仕事帰りに、その日の仕事を思い出してみてください。まず思い出すのは、終わっていない仕事ではないでしょうか?
完了した課題よりも、未完了の課題のほうが記憶に残りやすいことは、実験でも明らかになっています。この実験の参加者は、箱の組み立てやパズルなど、20種類程度の課題を行うように指示されました。このうちの半数の課題は完了してから次の課題に進むように、もう半数の課題は未完了のまま次の課題に進むように誘導されました。そして実験の最後に、どんな課題があったかを参加者に思い出してもらったところ、完了した課題よりも、未完了の課題を約2倍多く思い出したのです。この現象は、研究者の名前にちなんで、「ツァイガルニック効果」と呼ばれています。未完了の仕事を思い出しやすいワケ
課題に取り組んでいる間は緊張が続き、課題のことをいつも気にかけている状態です。また、人には「曖昧さを避けて確実な状態にしたい」という欲求があるため、課題が未完了のままだとスッキリしない気持ちが残ります。このような気持ちや緊張状態が続いている間は、自分が取り組んでいる課題の内容を比較的スムーズに思い出せます。
しかし、課題が完了してしまうと、そのような状態が解消されるため、それに伴って詳しい内容や経緯なども思い出しにくくなるのです。
ツァイガルニック効果に関しては、以前の記事でも引用していました。
上記の引用では「仕事をやりかけで放置すべき」としています。
たしかに、やりかけで放置することで浮かぶアイデアもありそうです。
ですが自分の場合、やりかけで放置するとずっとグルグル考えてしまいそうです。
今回の引用の言葉を借りると、緊張が続いていつも気にかけている状態になりそうです。
「仕事をやりかけで放置すべき」意図としては、緊張状態が続くことで、何かのきっかけでアイデアが浮かぶことを期待しているのかなと思います。
ですが、この緊張が続いている状態は精神衛生上良くないケースもありそうです。
なので「これを放置すると、仕事が終わってからも考えてしまいそう」という内容のものは、その日のうちにやり切ってしまうのも良いかもなと思いました。
そのために長時間残業していたら本末転倒ですが、少しの頑張りでやり切れるならそれもアリかなと。
もちろん、やりかけの仕事を翌日に持ち越すことで何か良いアイデアが浮かんで、クオリティが上がる可能性もあり得ます。
でもそれを毎日のように繰り返すと、仕事とプライベートの境目が曖昧になって疲れてしまいそうだなと。
レミニセンス・バンプ:思い出すのは若い頃のことばかり
思い出しやすい時期がある!?
「『夏』と聞いて思い出すことは?」という質問のように、いくつかの単語について、過去に経験した出来事(自伝的記憶)を思い出してもらうと、10~20代の頃の出来事が想起されやすいことが、実験でわかっています。
思い出した出来事の数を、経験した年齢ごとに合計してみると、左ページのグラフになります。総数が多いところは、まるでコブ(バンプ)のように見えるため、この現象は「レミニセンス・バンプ」と呼ばれます。レミニセンスとは回想のことです。
たとえば、「お気に入りの音楽は?」などと聞かれたときにも、学生時代によく聞いていた音楽を思い出す人が多いのではないでしょうか。10~20代の出来事を思い出しやすいワケ
10~20代の出来事を思い出しやすいのは、この時期の認知機能(脳の情報処理の機能)が最も充実しているためです。またこの時期は、運動会や修学旅行といったさまざまなエピソードを伴う出来事(ライフイベント)が数多くあります。そうしたエピソードを思い出すとき、当時の感情もよみがえってくることがありますが、それは、感情を伴った出来事は記憶に残りやすいからです。10~20代のことがよく思い出されるのは、そうした記憶の仕組みが関係していると考えられます。
たしかに、10~20代の出来事を思い出しやすい気がします。
「お気に入りの音楽は?」と聞かれると、学生時代によく聴いていたアーディストを思い出すことが多いです。
そして今も、当時好きになったアーティストの作品を追っていることが多いです。
社会人になってから好きになったアーティストもたくさんいますが、学生時代に好きになったアーティストの方が印象に残っている感じがします。思い出補正されている感じもありますが。
この現象に「レミニセンス・バンプ」という名前が付いていることを初めて知りました。
また、10~20代の認知機能が最も充実していることが理由、というのも初めて知ったので引用してみました。
ちなみに引用では「左ページのグラフ」と書かれており、本書では分かりやすいグラフが載っています。
それをそのまま引用するわけにはいかないので、同じようなグラフが載っているサイトをリンクしておきます。
おわりに
ということで「イラストでサクッとわかる! 認知バイアス(前編)」として書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- 気分一致効果:へこんだときはイヤなことを思い出す
- ツァイガルニック効果:完了したことほど忘れやすい
- レミニセンス・バンプ:思い出すのは若い頃のことばかり
の3つでした。
「レミニセンス・バンプ」に関して。
10~20代の出来事を思い出しやすい感覚というのは、多くの人が経験しているかなと思います。
それに名前が付いていたことが印象的でした。
「イラストでサクッとわかる! 認知バイアス」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。
- 【感想】『イラストでサクッとわかる! 認知バイアス』[前編] ← 今回の記事
- 【感想】『イラストでサクッとわかる! 認知バイアス』[中編]
- 【感想】『イラストでサクッとわかる! 認知バイアス』[後編]
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