「ビジネス教養 認知バイアス」を読んだ感想の続きを書いていきます。
今回は中編です。
前編の記事はこちらです。
それではサクッと本題へ。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
◎認知バイアスの存在を知って、自分・他人・社会を知る
「バイアス」とは、人間が生きている限り切り離すことはできないもので、
物事を現実とは異なる自分なりのかたちで認識してしまう現象です。
それはどうして起こるのか、避けることはできるのか、そもそもバイアスとは悪いものなのか?
自分の見ている現実は、正しいのか?ほかの人は自分をどう認識しているのか?急激に意識され始めた分野でありながら、誰もがまだはっきりとは分かっていない「認知バイアス」について、
ビジネスシーンをはじめ日常生活で直面するさまざまなケースを例に挙げ、
親しみやすいイラスト図解でサクッと解説しました。
こんな感じの本です。
ここは前回の記事と同様です。
いくつか引用と感想
「自分はやはり正しかった」と感じたい:確証バイアス
POINT1:知らないうちにもっている仮説に沿って情報を取捨選択。それによって「自分は正しい!」と感じる
自分の出身地などがニュースになっていると、ほかの県よりも目に入りやすいため、すごく事件が多いように感じられますが、その傾向に気づいていません。
POINT2:膨大な情報を無意識にふるいにかけて処理する
たまたま、出身県で起こった事件が報道されていますが、その前後にもいろいろな都道府県での事件がニュースになっています。しかし、故郷のニュースがほかの県のニュースに比べ、印象に残り続けているのです。
POINT3:確証バイアスは日常生活でもよくあるバイアス
彼は、自分の仮説(=思い込み)に合う事実を選択していますが、あくまでそれは無意識。それゆえ、「自分の仮説は本当に正しいのか?」という疑問をもたないのです。
「確証バイアス」に関しては以前も記事で引用していますが、またしても引用してみました。
確証バイアスと一口に言っても、該当する事例はたくさんあります。
なので事例をたくさん引用することで、様々な確証バイアスを知識として得ることができ、バイアスが働いていることに気付きやすくなるかなと思います。
また、紹介されている事例に心当たりがある人が多いのではないかなと思います。
自分の出身地・出身県のニュースは、つい注目してしまいますよね。
テレビを流しながら作業をしていても、出身県のニュースが流れてくるとピタっと作業が止まって、ついニュースに注目してしまいます。
他の都道府県のニュースもたくさん流れていますが、出身県のニュースだけが強く記憶に残ってしまいます。
まさに、紹介されている事例の通りの現象です。
この先の対策案として、もし出身地のニュースや事件が多いと感じたなら、まずは確証バイアスが働いているかもしれないと自覚してみる。
自覚したあと、実際に都道府県別のニュースや事件の件数を調べてみたりする。
その結果によって、それが確証バイアスなのか、実際に事件が増えているのかを見極める。とかでしょうか。
といった感じで対策案を書いてみたものの、毎度調べたりして労力をかけるのも面倒です。
なので「確証バイアスが働いているかもな…」と自覚するだけでも良いのかもしれません。
※引用に「彼は、」というのが突然出てきますが、これは本書がイラスト込みで事例を紹介しているためです。
※少し違和感があるかもしれませんが、イラストを引用するわけにはいかないので、この辺りはご了承ください。
占いが当たっていると感じる:バーナム効果
根拠がないのになんとなく信用してしまう
占いは、ほとんどの人が「当たっている」と感じるように書かれています。「何事にも集中して取り組めば運が開けます」「積極的に行動することで素敵な出会いに恵まれます」「ラッキーカラーは濃紺」。よく考えてみれば、それらはたいてい曖昧な内容で誰にでも当てはまりそうなものです。
このように、誰にでも該当しやすい曖昧な記述が自分に当てはまっていると感じる傾向のことを「バーナム効果」といい、バイアスの一種であると考えられています。
占いのほかに、血液型性格診断なども科学的根拠がないという社会心理学の知見に照らせば、それを信じるのはバイアスの影響があると考えられるのです。
自分はどちらかというと占いは疑いの目で見ています。
なのでテレビ等で占いをやっているのを見かけても、引用にある「誰にでも該当しやすい曖昧な記述が自分に当てはまっている」目線で見ています。
要は「誰にでも当てはまりそうなこと言ってないか?」という目線です。
これに「バーナム効果」という名前がついているんですね。
「バーナム効果」という名前は今回初めて知りました。
ちなみに占いは疑いの目で見ていますが、別に否定的なわけではありません。
自分の占いの結果は気になりますし、結果が良ければ多少なり気分は上がりますし、結果が悪ければ無かったことにします。
そういった都合の良い受け取り方で良いんじゃないかなと勝手に思っています。
せっかくなので「バーナム効果」に関して、参考リンクを貼っておきます。
無意識のうちに自分を「盛っている」:社会的望ましさバイアス
「自分は正しく、善良である」と過大評価しやすいわけ
心理テストや適性試験の選択肢に「A.嘘も方便である B.嘘をついてはいけない」とあったら、あなたはどちらを選びますか?実はかなり多くの人が「B.嘘をついてはいけない」を選びます。なぜなら、Bのほうが社会的に望ましいからです。人は、自分を他者に見せる(自己呈示)とき社会的に望ましいものにしようとする傾向があります。自己評価をする際にも同様の傾向が表れます。
バイアスなので、あくまで無意識的なものです。そこに、この手の検査の難しさがあるのです。
適性試験を受けるとき、いつもなんとなくモヤっとします。
これまでに受けた適性試験を思い返すと、形式的な内容であればあるほどモヤモヤが増します。
このモヤモヤの正体がこの「社会的望ましさバイアス」なのかもしれません。
適性試験を受けてる時の心境を思い出すと、しっかり社会的望ましさバイアスが働いている気がします。
社会的に望ましくない選択をして下手に悪い印象を与える必要もないので、それはそうですよね。
今後もし適正試験を受けるとなったら、社会的望ましさバイアスを自覚しながら試験を受けることになります。
そうなるとなんともムズムズする感じになりそうですが、バイアスを自覚する前後で回答が変わることもなさそうな気がします。
結局のところ、悪い印象を与えたくないですし。
また仕事上でも、初めての顧客先に伺う時や打ち合わせの時などにも社会的望ましさバイアスが働いている気がします。
そういう意味では、適性検査で社会的望ましさバイアスがしっかり働くのは意味があるというか、ちゃんと適性検査が機能している感じもしますね。
せっかくなので「社会的望ましさバイアス」に関して、参考リンクを貼っておきます。
おわりに
ということで「ビジネス教養 認知バイアス(中編)」として書いてみました。
今回の記事で引用したのは
- 「自分はやはり正しかった」と感じたい:確証バイアス
- 占いが当たっていると感じる:バーナム効果
- 無意識のうちに自分を「盛っている」:社会的望ましさバイアス
の3つでした。
どのバイアスにも心当たりがありました。
「バーナム効果」「社会的望ましさバイアス」あたりは現象自体は何度も遭遇していましたが、名前が付いていたのは今回初めて知りました。
「ビジネス教養 認知バイアス」は3記事に渡って書きました。
他の記事も良ければぜひ。
- 【感想】『ビジネス教養 認知バイアス』[前編]
- 【感想】『ビジネス教養 認知バイアス』[中編] ← 今回の記事
- 【感想】『ビジネス教養 認知バイアス』[後編]
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