「最新研究でわかった "他人の目"を気にせず動ける人の考え方」こちらの本、読みました。
以前読んで記事にもしている『「考えすぎない」人の考え方』が面白かったため、同じ著者で探してみて見つけたのが本書です。
改めてタイトルを並べてみると、
- "他人の目"を気にせず動ける人の考え方
- 「考えすぎない」人の考え方
ちょっと似てますね。
似てますが、内容はそれほど被っておらず、たくさん付箋を貼りました。
なので記事を「前編」「後編」の2つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編として、アレコレ書いていきます。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
「他人の目が気になり動きにくい」という人は多い。しかし世界の一流機関から「気にするほど周囲は覚えていない」等エビデンスが続々出てきた。「気にするなんて馬鹿馬鹿しい」…読むだけでラクになり行動力がアップする本。
こんな感じの本です。
世界中の実証的な研究結果を基に書かれているため、納得感がありました。
著者情報
東洋経済オンラインに、本書の著者である堀田秀吾さんのページがあったのでリンクしておきます。
堀田さんの公式ホームページがあったら良かったのですが、なかったため代わりに東洋経済オンラインの著者ページをリンクしました。
上記リンクにプロフィールや、堀田さんが書いた記事が一覧表示されています。
いくつか引用と感想
「気が小さい」は変えられる?:モード性格論
性格が遺伝で決まる割合は、5~7割と言われています(専門的には「性格」「人格」「気質」などは細かく分類されますが、ここでは一般的な意味での「性格」で統一して考えていきます)。
「そんなに!」と思う人もいるかもしれませんが、見方によっては「3~5割は変わる余白がある」とも言えます。時と場合によって人の性格は変わるとする「モード性格論」は、「性格は変えられる」とする議論の1つの裏付けといえるでしょう。
「モード性格論」というのは初めて知りました。
「時と場合によって人の性格は変わる」という説明を読んで、なんとなく分人主義の考え方に近いのかなと思いました。
分人主義というのは、小説家の平野啓一郎さんが提唱する概念です。
※平野さんの代表作は「ある男」「空白を満たしなさい」「マチネの終わりに」など
「モード性格論」「分人主義」それぞれリンクしておきます。
「性格が遺伝で決まる割合は、5~7割」「3~5割は変わる余白がある」
上記を読んで、「5~7割か…遺伝にはなかなか抗えない…」と感じるか、「3~5割も変えられるのか!」と感じるか。
どちらに感じるかは人それぞれだと思いますが、自分としては「3~5割も変えられる」のは若干の救いを感じました。
自己イメージとパフォーマンスの関係:ピグマリオン効果とゴーレム効果
たとえばニューヨーク大学のアブラハム・K・コーマンの研究のように、自己肯定感が高い人は良いパフォーマンスを発揮できることを示す研究はいくつもあります。
ピグマリオン効果も、自己肯定感を高めさせてパフォーマンスを上げるものです。
これは、他者から期待されることでパフォーマンスが向上する現象のこと。「自分は期待されている」という思い込みが働き、本当にその通りになっていくのです。
ピグマリオン効果は、ハーバード大学の教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱されました。
(中略)
ちなみに、ローゼンタールは「ゴーレム効果」も提唱しました。他者から期待されていないと感じるとパフォーマンスが低下する現象のことです。つまり、ピグマリオン効果の逆パターンですが、期待の有無がパフォーマンスを左右することを示している点では同じです。
「ピグマリオン効果」はよく目にするワードですが、「ゴーレム効果」は初めて知りました。
せっかくなのでリンクしておきます。
最近リーダー業務が徐々に増えてきて、タスクを他メンバーに依頼する機会も増えてきました。
「ピグマリオン効果」を発揮させるために、他メンバーに期待を寄せることは積極的に行いたいところです。
タスクを依頼する際、期待ゼロってことはあまりないです。
ですが心の中で思っているだけだと、相手からは期待ゼロと思われてしまう可能性があります。
期待しているなら、相手に何かしらの形で伝えないとですね。
ただ注意しないといけない点として、露骨に期待を寄せて胡散臭い雰囲気になったり、期待を寄せすぎてプレッシャーを与えてしまうのは避けたいなと。
とはいえ、期待が伝わらないと「ゴーレム効果」を発揮してしまうことになりそうです。
ほどほどに期待を寄せるのが良さそうです。
「ほどほどに」がちょっと難しいかもですが。
自己開示の返報性
コミュニケーションにおいて、何が先行投資になるのかという話を続けます。
自己開示も、その1つです。
相手の話を聞くことも大切ですが、聞くばかりにせず、自分のことを少し打ち明けてみると、相手も打ち明け話をしやすくなります。自己開示とは、自分の心の縄張りを緩めて、相手をウチに招き入れる行為でもあります。まず自分からバリアを解けば、相手もバリアを解いてくれる、というわけです。
これは「自己開示の返報性」と呼ばれる効果です。
自己開示の件は、以前の記事で同じような内容を引用しました。
別の著者なのに、同じような内容を推奨していると納得感が増しますよね。
以前の記事でも書きましたが、自分は聞き手にまわることが多いです。
早い段階で自己開示することを意識すると、相手と打ち解けやすくなりそうです。
逆にあまり打ち解けたくない相手であれば、自己開示は必要最低限にしてビジネスライクに淡々と進めるのが良さそうです。
おわりに
ということで「最新研究でわかった ”他人の目”を気にせず動ける人の考え方(前編)」としてアレコレ書いてみました。
記事の冒頭でも触れたように、著者である堀田さんの本は2冊目です。
堀田さんは多作なようで、探すと他にもたくさん本が出てきます。
以前記事にした以下でも、堀田さんの本を引用しています。
上記の「絶対忘れない勉強法」もいずれ読む予定です。
次回は「最新研究でわかった ”他人の目”を気にせず動ける人の考え方(後編)」としてアレコレ書いていきます。
(追記)
「最新研究でわかった ”他人の目”を気にせず動ける人の考え方(後編)」の記事を書きました。
こちらも良ければぜひ。
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