『「考えすぎない」人の考え方』を読んだ感想の続きを書いていきます。
今回は後編です。
前編の記事はこちらです。
それではサクッと本題へ。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
「考える力」は、人間にとっての大きな武器です。
人類は考える力を手に入れることで高度な文明を築くことに成功しました。
……ですが、この考える力にも弱点があります。
それは、「考えすぎてしまう」ことです。
考えすぎると迷いが生まれ、行動が遅くなり、ネガティブな思考や感情が浮かびやすくなってしまいます。考えることは重要ですが、考えすぎは禁物。どのようにして折り合いをつければいいのでしょうか?
そこで、本書です。この本は、世界中の研究機関の研究で明らかになった「考えすぎない方法」を全45のアクションで紹介!
こんな感じの本です。
ここは前回の記事と同様です。
著者情報
東洋経済オンラインに、本書の著者である堀田秀吾さんのページがあったのでリンクしておきます。
堀田さんの公式ホームページがあったら良かったのですが、なかったため代わりに東洋経済オンラインの著者ページをリンクしました。
上記リンクにプロフィールや、堀田さんが書いた記事が一覧表示されています。
いくつか引用と感想
心配事の9割は起こらない
ペンシルバニア大学のボルコヴェックらはこんな研究結果を発表しています。
それは、「心配事の79%は実際には起こらず、16%の出来事は事前に準備を起こしていれば対処可能」ということです。
心配事が現実化する確率は5%ということですね。この5%の確率で起きることは、たとえば未曽有の天災など自分ではどうしようもないようなことになります。ほとんどのことは、「適切に準備をしていれば、いざそうなっても大丈夫」なことなのです。
こういった研究結果で「心配事の9割は起こらない」と説得されれば、不安が多少なり軽減する感じがします。
「自分がこれまで心配していたことのうち、実際に起きたのはどれくらいだろう?」と試しに振り返ってみました。
するとたしかに、ほとんど起きていない気がします。
というか、ほとんど思い出せないです。
つまり、思い出せないくらい些細なことだった。とも言えるかなと思いました。
とはいえ、絶賛心配中というか、不安の渦中にいると「心配事の9割は起こらない」みたいな冷静な判断はなかなか出来ないんですよね。
なぜ、ニュースでは悪い話ばかり流れるのか?
世の中、悲観的、否定的なニュースばかりですよね。たまには明るいニュースを流してくれと思うかもしれませんが、ここにもどうやら人間の心理が働いているようなのです。
(中略)
この研究に関連して、オハイオ州立大学のイトウらも、そもそも人間の脳はネガティブな情報がより目につきやすく、先に処理するという傾向があると伝えています。
このように人が否定的にものごとを捉える傾向を「ネガティビティ・バイアス」と言います。ネガティブな情報にほど注意が向き、脳が活性化されやすいということです。
どうやらネガティブなニュースの方がユーザに需要があるようです。
となると、ニュースを提供する側もネガティブな話題を多めに供給するのは自然な流れですね。
ということは、現実の世界とニュースの世界を比べると、ニュースの世界はネガティブな内容が多くなりがち。
とも言えそうです。
なので現実とニュースを同じ枠で捉えずに、ニュースはネガティブ寄りと考えた方が精神衛生上は良さそうな気がしました。
ニュースが意図的にネガティブな内容を多く取り扱うのであれば、ポジティブな内容を意識的に多く見るようにしてバランスを取った方が良さそうです。
感情を書き出すことで不安は軽減される
書き出すときのポイントとしては、「洞察語」を使うことです。
洞察語とは、「思う・感じる・わかる」などの思考や理解に関する言葉のことで、これらを多く使った人ほどネガティブな感情が軽減されることがわかっています。
「書き出すと不安が軽減する」というのは、これまでも色々な本で目にしたことがあります。
ですが、洞察語を多く使うことで効果がアップするというのは初めて知りました。
私もたまにノートに書きだすことがあるので、その際は積極的に洞察語を使っていこうと思います。
おわりに
ということで『「考えすぎない」人の考え方(後編)』に関してアレコレ書いてみました。
今回引用した内容は以下のような感じです。
- 心配事の9割は起こらない
- ニュースはネガティブな話題を意図的に多く扱う
- 書き出す時は「洞察語」を多く使う
引用した内容を頭の片隅に置いておき、心配事や不安を抱えた際に引用した内容を思い出す。
それをきっかけに自分自身をなるべく俯瞰・客観視したり、冷静になる時間を意図的に設けたりする。
それが出来れば、不安を軽減できそうだなと思いました。
今回引用した内容の他にも、不安を軽減する情報や手段をたくさん知っておくと良さそうです。
知っている情報が多くなればなるほど、俯瞰・客観視したり冷静になれるきっかけを多く作れそうだなと。
不安を軽減する情報や手段は多ければ多いほど良い。という感じでしょうか。
と、ここまで書いておいて思い出したのが、前編の記事で引用した以下の内容です。
◆情報が多いほど、時間をかけるほど、人は合理的に判断できなくなる
ラドバウド大学 ダイクスターハウス
不安を軽減する情報を多く知っていると、合理的に判断できなくなるのだろうか…という疑問が残りました。
ですが、これに関しては多く知っておいた方が良いかなと思っています。
前編の記事、改めてもう一度貼っておきます。
こちらも良ければぜひ。
関連記事
本書の著者、堀田秀吾さんの本は他にも読んでいます。
こちらも良ければぜひ。
本 | 読書感想リンク |
---|---|