『「考えすぎない」人の考え方』こちらの本、読みました。
自分はどちらかというと考えすぎるタイプです。
考えること自体は悪いことではないと思っているのですが、考えすぎるのは良くないかなと。
なにか心配事があったとして、あらゆる事態を想定して対処方法を事前に考えておく。
これはけっこう大事なことかなと思います。
ですが、ほとんど起こらないような事態まで想定して心配して、ずっと心配が尽きずにグルグルグルグル…
となってしまうと良くないですよね。
考えるにしても現実的なラインでストップする。
このラインの見極めや、ストップするヒントが見つかったらいいなと思い、本書を読んでみました。
ちなみに今回の本はけっこうたくさん付箋を貼っていて、ちょっと長くなりそうです。
なので記事を「前編」「後編」の2つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編として、アレコレ書いていきます。
本の内容
まずはAmazonから本の内容を抜粋します。
「考える力」は、人間にとっての大きな武器です。
人類は考える力を手に入れることで高度な文明を築くことに成功しました。
……ですが、この考える力にも弱点があります。
それは、「考えすぎてしまう」ことです。
考えすぎると迷いが生まれ、行動が遅くなり、ネガティブな思考や感情が浮かびやすくなってしまいます。考えることは重要ですが、考えすぎは禁物。どのようにして折り合いをつければいいのでしょうか?
そこで、本書です。この本は、世界中の研究機関の研究で明らかになった「考えすぎない方法」を全45のアクションで紹介!
こんな感じの本です。
「全45のアクション」は研究結果に触れながら書かれているため、納得感がありました。
著者情報
東洋経済オンラインに、本書の著者である堀田秀吾さんのページがあったのでリンクしておきます。
堀田さんの公式ホームページがあったら良かったのですが、なかったため代わりに東洋経済オンラインの著者ページをリンクしました。
上記リンクにプロフィールや、堀田さんが書いた記事が一覧表示されています。
いくつか引用と感想
「考えすぎずに最適な行動を素早くとれる人」
考えすぎることで行動がしにくくなり、場合によっては心身の病気にもつながってきてしまうのです。
つまり、考えることは諸刃の剣でもあります。
合理的な判断をし、選択を間違えないためには、考えないわけにはいかない。
しかし、考えすぎては行動が遅くなり、思考もネガティブになってしまう……。
この問題にどう折り合いをつけたらよいのでしょうか?
そもそも世の中には、「考えすぎて動けない人」がいる一方、「考えすぎずに最適な行動を素早くとれる人」もいます。
自分はどちらかというと「考えすぎて動けない人」です。
本書を読んでいる時点で、そりゃそうですよね。
なので、引用した部分でもある「考えすぎずに最適な行動を素早くとれる人」にはすごく憧れがあります。
現状は「考えすぎて動けない人」ですが、本書を読んで少しずつ「考えすぎずに最適な行動を素早くとれる人」になれたらなと思います。
考えすぎないほうが、行動力や幸福感が高まり、仕事や人生にいい影響がある
たとえば、こんな研究結果があります。
◆不安やネガティブな感情は、考えごとをするほど強くなる
ミシガン州立大学 モーザー
◆情報が多いほど、時間をかけるほど、人は合理的に判断できなくなる
ラドバウド大学 ダイクスターハウス
◆忘れっぽい人、ものごとをざっくり記憶する人のほうが思考力は高い
トロント大学 リチャーズ
◆考えないようにしようとするよりも、行動で打ち消したほうがいい
カンザス大学 クラフト
(中略)などなどの研究です。
これらに総じて言えるのは、
「考えすぎないほうが、行動力や幸福感が高まり、仕事や人生にいい影響がある」
ということです。
本書では研究結果を他にも何個か挙げているのですが、長くなりそうなので厳選して引用しています。
詳しく知りたい方は本書を読んで頂ければと。
考えすぎないほうが良いのは理解していますが、現状はなかなかそこから抜け出せないでいます。
「考えれば考えるほどメリットがある」みたいな研究結果も、もしかしたらあるんじゃないかなと勝手に思っています。(調べたわけではないですが。)
ですが、これだけ研究結果を列挙されると、考えすぎてしまう癖を緩めてくれそうな気がしますね。
そもそも、世界は不安でできている
私たち「ホモ・サピエンス(現生人類)」が地球に生まれてから20万年。技術、テクノロジーは大きく進化し、ネット環境さえあればどこでも仕事はできるし、1日中暇つぶしには事欠かない……そんな時代になりました。
しかしながら、これだけ大きな進歩をしていながら、まったく変わっていないことがあります。
それは、私たちの行動原理です。行動原理とはカンタンに言えば「生物が何に突き動かされているか」ということ。
生物学と心理学をかけ合わせた「進化心理学」という学問では、人間の行動原理をこう説明しています。
人はみな「不安」によって動くと。
「不安によって動く」のが人類20万年の歴史でずっとそうなのであれば、不安にならないようにするのは根本的に間違った行動な気がしますね。
そう思えると、諦めもつきそうです。
こういった人類の歴史というか、人間というのはそもそもそういう生物、みたいな論理展開が自分はけっこうツボみたいです。
妙な納得感があります。
不安とうまく付き合っていこう
急激な文明の発達はここ数千年の話であり、人類20万年の歴史からすればほんの数分前の出来事に過ぎません。この状況に進化が追いつけるわけもなく、脳も身体もまだまだ順応できていないのです。「不安にならないようにしよう」としたって、それは難しいでしょう。
そこでぜひ、発想を変えてみましょう。
「不安にならないようにしよう」ではなく、「不安とうまく付き合っていこう」と考えてみてください。
まず「不安になるのはしょうがない」「不安をなくすのは無理」と諦める。
そして「不安とうまく付き合っていく」という考え方にシフトするのは良さそうです。
考え方を少しシフトしただけですが、こういったことで気持ちがラクになることも多々あります。
「不安とうまく付き合う」というのは、自分の感覚ともマッチしそうです。
こういった心がすり減りそうな認知パターンを、今回のように考え方を少しシフトして、心がラクになる認知パターンに寄せていく。
これを積み重ねると、心の安定につながりそうだなと思いました。
不安や心配を考えるまでは良いとして、そこから行動せず、グルグル考えているだけの状態は良くない。
不安なエネルギーを使って、考えうるリスクを想定して準備したり、失敗を未然に防ぐ。みたいな流れに持っていければ良いなと。
こういった認知の微調整は、自分が本を読む目的の1つなのかもなと思いました。
おわりに
ということで『「考えすぎない」人の考え方(前編)』としてアレコレ書いてみました。
不安や心配はいくらでも浮かびます。いくらでも考えられます。
いくらでも考えられますし、同じような不安が何度も巡ります。
同じような不安が何度も巡るようなら、対処法を考えてそこで悩みをストップさせる。
それが簡単に出来れば良いのですが、何故かできない。
「対処法はこれでベストだろうか?」とかも考えてしまったり。
こうなってしまうと沼ですね。
誰が言っていたかは忘れてしまいましたが、以下のように「時間が解決してくれる」的なこともあるかなと思います。
- 「考えることはエネルギーが必要。」
- 「若い時はエネルギーがあるので、いくら考えても疲れなかった。」
- 「でも年をとるとエネルギーが少なくなるので、そのうち考えすぎなくなる。」
みたいなニュアンスだったかと思います。
年齢に関係なく考えすぎてしまう人も居るとは思います。
ですが後々は、上記にあるように「年をとって、そのうち考えすぎなくなる」ようになったら良いなと。
現状はそうはなっていないですが、そうなることを勝手に期待しています。
次回は『「考えすぎない」人の考え方(後編)』としてアレコレ書いていきます。
(追記)
『「考えすぎない」人の考え方(後編)』の記事を書きました。
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